第2話 同居人

「はぁーい、誰ですかぁ?」

「はっ初めまして、今日から王城に入ってきました。リリーです。よろしくお願いします!」

「あー、今日噂になってた子だねー。よろしく〜」

そういうとショートカットの可愛らしくて、おっとりしている女の子が、部屋を案内してくれた。

部屋はリビングルームとユニットバス、ベッドルームには二段ベッドが置いてあった。

「こっちが、寝室でーこっちがリビングー。これで一通り案内は終わったかなっわっ¥&/@「-」/「))&¥:」

     バターン!

その子は何もない床に転んだ。

「大丈夫ですか‥?」

(けっこう、ドジな子だなぁ。)

そしたらそのドジな子は、勢いよく立ち上がった。

「まっまだ自己紹介をしていなっかったね‼︎私はサナリーナパルチェ、気軽にサナって呼んでね!」

(ふふっ。まだサナ、目回ってる)

クローゼットに自分の荷物をしまう。

「じゃあ、食堂まで夕飯食べに行こうか。」

「うん!これからよろしくお願いします、サナ。」

天井が高く、おくゆきがある食堂。

パンの香ばしい匂い。みんなの騒ぐ声。

「はぁー〜!ここが食堂かぁ。すごいですね!サナ!」

「でしょーこの国は使用人の待遇一番いいと思うんだよね〜。」

「はい!」

 

 「うわぁ〜うんっま。」

パンの中からカレーが溢れ出てくる。

「へっへへー」

さっきまで固唾を飲んで見つめていたサナは、嬉しそうに鼻を高くした。


「ふー、お腹いっぱい。ありがとサナ。」

一緒にご飯を食べるうちにサナと仲良くなれた。

「お礼を言うならシェフに言ってよねー。」

「でもサナにも言いたかったの。」

(今日は楽しかったな。)



ルピセナ王国北部


「陛下、こちらは一通り終わりました。」

「ああ、わかった。」

陛下と呼ばれる人物は、魔獣(魔力を持ち暴れる獣)を討伐していた。

「陛下ぁ最近魔獣少なくなってないっすか?ここ十年ぐらいは爆発的に多かったのに。」

「新しい聖女でも現れたのかもしれないなぁ。だがその話は帰ってからだ。仕事をしろ。帰れなくなるぞ。」

「聖女って…それまじだったら早めに見つけねぇとですね。」



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