第27話
「最後にや。近藤勇二。お前の事、慕ってた奴や。工場壊れてから派遣社員で障害児のために働いてた、ゆうのんは知ってるよな。その後、あいつと連絡取ってないやろ? あいつ、頑張りが認められて正社員になりよったわ。それでも、あの職業は、そないに給料は良うない。それでも、あいつなりに生きとんねんな。その仕事が好きやとか嫌いとかやのうて一生懸命に生きとるだけなんや。あいつ、頑張りようによっては工場、再建出来るかもしらへんで」
「近藤がですか」
「ワイが言いたいのは、あり得ない話なんて無い、言う事やねんな。夢は辛いよ、追いかければ追いかけるほどに、いろんな障壁が目の前に広がり、苦しくて、悲しくて、辛くって、前にも言うたけど、嵐の中の暗い夜を如何に楽しめるか?それが人生よ。それでもぶつかって行かなあかん時の方が増えて行くばかりよ。でもな、出来るかとか出来ひんとかやないねんな。走り続けることだけに意味が出てくる時もある」
「近藤・・・」
「それを言いたかった、だけやねん」
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