「おう、リン、よう来てくれたな」

「お久しぶりです、マルセリーノ統括教授」

「まぁ、座ってーな。で、どうよ、土産屋は？」

「今は、サエさんにすべてを任せておりますわ」

「そうか・・・、サエちゃんかぁ、懐かしいなぁ」

　マルセリーノの目が少し虚になる。

「メグちゃんは、大学生ですよ」

「あー、そんなんになってるねんなぁ」

「ところで、ご用件というのは、無線機で聞いて大体分かりました。先ずは何処から始めるかですね」

　丸山が珈琲を淹れて二人に差し出す。

「おお、悪いねぇ、で、リン、お前なりに戦略みたいなもんある？」

　マルセリーノは丸山も見ずに礼を言うと、リンに向かって喋り出す。

「ええ、今は準備期間です。ことを起こすには早すぎるかと」

「成程、お前の考えを聞かせてもらおうか。それとな、丸山、今のリンの言葉聞いたやろ？　そう言うことや。前にも言うたかな？　塾考すること、これほどの近道はない、そう言う時もある、言うことや。覚えとけよ」

「はい、ぺペンギン先生」

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