第2話
村を東に抜けると広大な田畑が広がっていた。
僕たちは森に向かう細いあぜ道を1列になりながらゆっくりと歩いて行った
テレビ番組の話や漫画の話をしているうちに森の入り口に近づいた。
森の入口は杉や檜の常緑樹でうす暗く少しひんやりとしていた。幅4メートルくらいの道は黒色の泥で踏み固まれ森の奥へ吸い込まれていった、最終的にはQ村の入口に続くはずだった。僕たちは森の静けさを打ち消すかのようになるべく大きな声でしゃべりながら歩き続けた。30分くらい歩くと少し開けたところに出た。
直径50メートル位はあるかと思われる沼が現れ、常緑樹に囲まれた沼は濃い緑色の水で満々としていた。沼の真ん中からは何かが現れそうな不気味さがあり僕たちは無言になりその場をそくさくと離れた。
暫くすると今度は森が明るくなり広葉樹に変わった、主にクヌギやナラの木の森だった。落葉が少しみられ、葉の隙間からは栗色をしたキノコ、チタケがあちこちに見られ、僕たちはうれしくなり夢中になってしまった。30分くらい歩き回ると持っていたビニール袋はいっぱいになってしまった。気が付くと僕たちはQ村の入口に立っていた。
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