第八話 蝿
目を覚ますと、自分は飛行機の中で眠っていたことに気付いた。微かな声が耳に届いた。
「アームストロング叔父さんが生き返ったって情報が入った。エリザベス、必ず殺すんだ。イザベラもアームストロングによって殺されたという報告がある…」
エリザベスは声を低めに返答した。
「アームストロングはどこにいるのか?分かる?」
アーサが答えた。
「確かに彼は日本のどこかにいる。詳細はまだ分からないが…」
その時、遠くから何かが音を立てた。
緊迫感が空気を支配し、心の鼓動が一層速まった。彼らは次の瞬間に何かが起こることを予感し、身を引き締めた。物音が近づいてくるにつれて、不安と興奮が入り混じった感情が心を揺さぶった
奥からはアーサがかつて戦ったオーグルが武器を構えて突進してきた。その時、黒崎は目を覚ますが、オーグルとぶつかり吹き飛ばされてしまった。
アーサーはオーグルに立ち向かおうと手に持つ武器を構え、応戦したが、彼は悠然として身動きを取らなかった。
アーサーはオーグルを一蹴し、エリザベスは手にした銃で彼の頭部を容赦なく数発撃ち抜いて殺した。
息を切らせながら、アーサーは口を開いた。
「なぜオーグルがここにいる?エリザベス、彼の生息範囲とは明らかに異なるはずだ。」
エリザベスは答えた。
「その理由はわからないわ!ただ、考えられるのはKGBが黒崎の逃亡を阻止するために彼を刺客として送り込んだということよ。」
アーサーは重々しく語った。
「KGBは私の叔父と何らかの関係がある。そして今回の出来事においても、その可能性は否定できない。」
その時、飛行機内に膨大な数の蝿が突如として現れ、アーサーとエリザベスに襲いかかった。
二人は戸惑いながらも身を守る手立てを探し求めたが、蝿たちは不気味な変容を遂げ、次第に人の姿へと変わっていく。その姿は、まさにアームストロングと瓜二つであった。アームストロングは口を開いて告げた。
「久しぶりだな、アーサー」
アームストロングは話を続けた。
「私を殺した女性は怪物に殺させた」
手を黒崎の方に向けた。
「そこにいる少年をロシアに売り飛ばして、お前の情報を取り、ここに来たわけだ」
黒崎は話を聞き、怒りが沸々と煮えたぐりエリザベスが持っている銃を奪い、アームストロングに向けた。
「このクソッタレ、よくも」
何発かアームストロングに向けて発砲するが弾が通り抜けてしまった。
その時だった、アームストロングは蝿を黒崎に向けて放つと黒崎は周りを蝿に囲まれてしまった
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