第24話


「え?」

せいが言ったことを一瞬理解できなかったが、すぐ頭を振って考えを整理した。


「つ、つまりあなたが魔法で洞窟内を埋めた、と。」


「うん。このまま放置すればまた魔獣が住み着いてしまうでしょ?」


こんな幼い少女がレベルの高い魔法を使えるとは…。

試験について何も文句を言わなかったのが理解できた。


「では中にいた魔獣は?」


「この鞄の中に入ってるよ。出そうか?」


「いや、ならいい。では報告に戻ってくれ。」


そう言ってカイトは姿を消した。


セイ達は来た道をゆっくり戻っていった。



冒険者組合に戻るとすんなりと2階に案内され、組合長が目の前に座った。


「さて、結果を見せてもらおうか。」


ザガス組合長にそう言われセイは鞄の中から魔獣を取り出した。


その数12匹。


全て的確な急所への一撃だけで死んでいる。


「どうやら、俺が間違っていたようだ。このお嬢さんを試すようなことをしてすまなかったな。」

椅子に座ったまま組合長が頭を下げた。


そして組合長のそばにいたサラも一緒に慌てて頭を下げていた。


「これが冒険者証だ。」

そう言って3枚金属でできたプレートを渡してきた。

そのプレートにはBⅢと文字が書かれていた。

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