第18話

「僕も賛成です。セイ様なら一瞬で仕事終わらせられるよ。」


「うーん、目立つことはしたくないから…簡単な仕事を受けてちょこちょこ稼ごっかな。」


「えー、がっぽり稼げるのにー。」


レンは残念そうにしていたが、セイの言ったことに従うことにした。


「セイ様ここが冒険者組合です。」


どうぞと言ってクロエが扉を開けた。


ガチャっと扉が開いて中を見ると、いろんな装備でいろんな種族、性別の人々がいた。

テーブル越しに制服のような物を着た女の人の前にセイ、クロエ、レンは立つ。



「ようこそいらっしゃいました。依頼をする、依頼を受ける。どちらをご希望でしょうか?」


にっこりと笑顔で話すお姉さんと呼ぶとしっくりくる女の人が初めはセイを見て、次はレンを見て、最後にクロエを見て、再度レンの方に向かって言う。


「僕たちの主人はこっちです。」


お姉さんにニコッと笑ってレンがセイの方を見る。


「あら、失礼いたしました。小さなお嬢さん、ご用件をお話しください。」


レンとクロエはその人の態度にイラッとしたが決して態度には出さない。



「依頼を受けにきたの。誰でも依頼は受けられるの?」



「依頼を受ける場合は一度組合の方に登録していただかなくてはなりません。そしてある一定の基準を満たさなければ登録ができない仕様になっております。」


「基準とは?」


「はい、組合登録試験というものがありこれをクリアした者、もしくはパーティのみが登録できます。内容は組合長がその時々で決めるので私たちもわかりません。この試験は組合に入った後、最低限戦える方かどうかを確認するためでもありますのでご理解ください。」



「わかった。その試験受けます。」


「えーっと、受けるのはどなたですか?」


「私たち三人。」


「え…?あ、少々お待ちくださいね。」


そう言って受付のお姉さんは2階に上がっていった。

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