第14話


「は???魂の契約って…俺らに操り人形になれってこと?」


明らかに怒っている様子だった。

確かに怒るのは無理もない。

魂の契約を結んでしまったらその契約を解除するのはなかなか難しい。

また主人の命令には逆らえなくなり、絶対に従うことになってしまう。たとえそれが自分自身の命が代償であっても。

だがデメリットだけではない。

主人が強大な力をもっている者であればその恩恵がある。



「操り人形にする気はないよ。ただこうした方が二人の身分の保証にもなる。他の街に入る時必ずチェックがあるよね?その時に魂の契約があればどんな極悪人でも主人の命令は絶対だから安心ってなるよね。その逆で契約がないと街に入れるか怪しくなる。」



「それはそうだけど…」

納得のできてしまう答えだ。確かに僕とクロエはそのまま行けば街に入ることさえ難しい。



「私はかまいませんよ。ぜひ魂の契約をいたしましょう。」


クロエはあっさりそう言った。


「な、もうちょっと考えろよ!」



「はい?何を考える必要が?私はセイ様に一生を捧げると誓っているので。」



あー!!!もう!どうとでもなれ!!!


「わかったよ!すればいいんだろ!この首の枷外れるなら何でもいいっ」



「二人ともありがとう。」


ふん、とレンは言いながらも了承してくれたようだ。


セイはやり方を説明する。


複雑な何かがあるのかと思ったが、案外単純で特に必要なものがあるわけでもなかった。

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