限界

「珠鈴、体を隠さないで、私のベッドに寝転んで?」


 私の部屋まで何も着ていない裸の珠鈴を連れてきた私は、絶対に珠鈴が断れないように催眠術の画面を見せながら、そう言った。


「……う、うん。わ、かった」


 これでもかというくらい顔を耳の先まで真っ赤にして、珠鈴は頷いてくれた。

 そして、ゆっくりとではあるけど、珠鈴は私のベッドに言った通りちゃんと体を隠さないで寝転んでくれた。


 ……顔を真っ赤に染めている下着も何も着ていない状態の珠鈴を上から見下ろす背徳感に当てられてしまった私は、もう一枚だけ「カシャ」っと音を立てて、写真を撮った。

 すると、その音に反応して、珠鈴は思わず体を隠しそうになっていたけど、今まで私にしてきた恥ずかしいことを思い出したのか、ちゃんと言った通り体を隠さないで顔を更に真っ赤に染め上げるだけだった。


 そんな珠鈴の上にゆっくりと私は跨った。

 そしてそのまま、珠鈴の両手を恋人繋ぎってやつで握りながら、ベッドに痛くないように押し付けた。

 

「珠鈴、好き」


 また、キスをした。

 ただ、今回は舌を入れずに、ただ唇に触れるだけの短いキスだ。


「わ、たしも、す、好き……大好き」


 すると、珠鈴はそう言ってきて、何かを期待するような目で私のことを見つめてきた。

 でも、まだ、下は触ってあげないよ?


 そう思いつつ、私は上だけ服を脱いだ。

 そして、今度は私の胸を珠鈴の胸に押し当てながら、キスをした。

 ちゃんと舌も入れたキスだ。……私がしたかったから。


 もうとっくに珠鈴の胸の先っぽは固くなってきていたから、それが私の胸に擦れて、私も固くなってきてしまった。


「り、っかぁ」


 もう本当に限界なのか、息が持たないからという理由でキスを終えるなり、珠鈴は甘えるような感じで必死に私の名前を呼んできた。

 ……可愛い。

 もう限界なのに、私の催眠術に掛かってるってことになってるから、自分ではしてこないのかな。

 それとも、私が手を握って抑えてるから? ……手の方は全く抵抗してくる様子が無いし、多分前者なのかな。


「して欲しいの?」


「ッ、して、欲しい……です」


「今度はちゃんと噛まずに言えたね」

 

「ッ、り、りっか……は、早く、して、ください……」


 羞恥心が限界を迎えたのか、珠鈴は目に涙を貯めながら、そう言ってきた。

 そんな珠鈴の表情が私にトドメを指し、私は握っている珠鈴の手を離して、もう一度キスをしながら、そっと珠鈴の下の方に手を伸ばした。


​───────​───────

あとがき。

「人肌が恋しくなってしまった私はエルフの奴隷を抱き枕として買った。寝る時以外は好きにしていいと言ったら何故か押し倒された」

https://kakuyomu.jp/works/16818093081299684323


 宜しければこちらの作品も是非お読みください。

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