誕生日の日に

 ……汗、かいた。……お風呂、入ろ。

 そう思いながら、私は手に持ってた珠鈴の服と下着を洗濯機の中に入れて、今度こそ、洗濯機のスイッチを入れた。


 そして、その瞬間、少し後悔をした。

 ……あ、どうせなら、私の服も入れてから回せば良かった。……でも、今、回さなかったら、また、変なことをしちゃうかもしれないから、やっぱり、これで良かった、かな。

 

 そう思いながら、もう今日はシャワーでいいやと思って、服を脱いで、適当にシャワーを浴びた。

 頭とかを洗ってる途中、色々と考て、やっぱり、私は早く珠鈴と付き合いたいと思った。

 ……少し前、それこそ、珠鈴とあんなことをする前だったら、もう少し、今のままの感じでいたいって考えてたんだけど、一度、ああいうことをしちゃうと、もう、我慢できないっていうか、今の関係の珠鈴との時間もいいんだけど、早く、恋人として、珠鈴と一緒にいたいっていう欲の方が強くなってる。


 勇気、出さないとな。……少なくとも、私たちが両思いだって知ってるのは私だけ、なんだから。……珠鈴も気づいてもいいとは思うけど、気がついてないし。やっぱり、私から言って、早く、付き合おう。


 このまま待っていれば、珠鈴から、いつか言ってくれるかもしれない。

 そう、決意したはずなのに、そんな言葉が私の頭の中に浮かんできた。

 ……言う。言うんだ。……だって、早く、今は少しでも早く、珠鈴と付き合いたいんだから。

 

 今度こそ、ちゃんと決意した私は、体を拭き終わったから、服を着た。

 ……告白する。……そう、決めたはいいけど、いつ、告白しようかな。

 明日……はまだ、心の準備が出来てないから、だめ。……明後日……も、まだ早い。……明明後日……も、早い。

 ……だ、だめだ。このままだと、一生、告白なんてできない。

 

 そう思いながら、私はカレンダーを見た。

 あっ、ちょうど後五日後、珠鈴の誕生日じゃん。よし、この日、この日に、珠鈴に告白しよう。

 絶対逃げない。その時だけは、絶対に、勇気を出す。

 そう、何度も自分に言い聞かせて、私は夜ご飯を食べた。

 そして、明日は学校だから、もう寝ることにした。

 

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