昨日だけの、はずなのに
※珠鈴視点
璃花としちゃった。
催眠術で、ほぼ私がその気にさせたとはいえ、璃花の方から、私を求めてくれた。
これで、少しは私のこと、意識してくれるかな。
「んぅ……り、っか?」
そんなことをぼやけた思考で考えながら、私は目を覚ました。
璃花の肌の温かさを体で感じながら。
え……? わ、私今、璃花に、裸の璃花に、抱きしめられてる!? な、なんで……?
「ん、そっか、こんな催眠術、掛けてたっけ……えへへ」
あんまり覚えてないけど、璃花の人肌が暖かくて、気持ちいいし、それでいいや。
「りっかぁ」
まだ眠たくて、ぼやけた思考でそう考えながら、私はそう言って、璃花の柔らかい胸に顔を埋めながら、目を閉じた。
……えへへ、りっか、大好き。
すると、私は幸せな気持ちを胸に、直ぐに眠りにつくことが出来た。
そして、私は璃花の柔らかい胸の中で、目を覚ました。
な、なんで、私、裸同士で璃花と抱き合ってるの?
「ん……」
そう、私が疑問に思っていると、璃花はそんな声を上げながら、目を覚ましてきた。
そして、直ぐに私は璃花と目が合った。
「そ、そっか、さ、催眠術、掛けたんだった、ね」
……一瞬、焦ったけど、直ぐに催眠術を掛けていたことを思い出して、私は安心した。
「朝ごはん、作ってくるね」
すると、それから少しして、璃花はそう言って、私から離れてベッドを降りていった。
「ぁ」
私はもっと璃花の肌を感じていたくて、小さく、そんな声が漏れ出てしまった。
ただ、そんな私の声は璃花に聞こえていたのか聞こえていなかったのかは分からないけど、璃花はそのまま、昨日私が脱がせた服を着だした。
あれ、璃花、なんで下着着けてないの? ……確かに、昨日はそういう催眠術を掛けちゃったけど、それは、昨日だけのはず、なのに。
……もしかして、いつも、家では下着、着けてないのかな。……いや、そんな訳ない。
だって、璃花の家に泊まりに来た時、チラッとだけど、下着が見えたことだってあるし。
私が困惑していると、璃花はそのまま、朝ごはんを作るために、部屋を出ていった。
……璃花の部屋に私一人。……しかも、昨日は璃花と、ずっと夢に見てた、えっちなことをした。
また、最低なことをしちゃう前に、私は璃花が下着を着けてない疑問を胸に抱きながら、部屋を出て、朝ごはんを作るのを手伝いに向かった。
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