着けてない?
珠鈴がまだ、すぐ側で体とかを拭いてる頃なのに、恥ずかしい声を出しながら、致してしまった。
それをする前は、どうせもう、いっぱい恥ずかしい所を見られたんだし、別にいい、って思ってたんだけど、終わってみると、急に冷静になってきて、私は更なる羞恥心に襲われていた。
そのせいで、早くお風呂から出たいんだけど、出られなくなっていた。
だって、多分、まだそこに珠鈴がいる気がするから。
……いる気はする。……でも、喉も渇いてきたし、早く出ないと、これ以上は、本当にのぼせちゃう。
……よし、何事も無かったように、普通の顔で、出よう。
珠鈴がそこにいるっていうのも、私の勘違いで、もう、とっくにリビングに戻ってるかもしれないし。
そう思った私は、タオルを改めて体に巻いて、覚悟を決めながら、お風呂場から出た。
すると、声を抑えるようにして、珠鈴も、さっきの私みたいに、手を下の方に伸ばしていた。
「ぁ、り、璃花……ち、ちがっ」
そして、私の姿が珠鈴の目にも入ったのか、そうやって、何か、言い訳をしようとしていた。
……いや、まぁ、私だってしたんだし、多分、私の声が聞こえて、珠鈴も我慢できなくなったんでしょ? だったら、お互い様だし、気にしなくてもいいと思う。
「……声、聞こえてた、でしょ」
「う、うん」
やっぱり、聞こえてたんだ。
「……お互い様、だから。別に、いい。……それより、着替えるから、出てって」
「ぁ、う、うん」
私がそう言うと、珠鈴は恥ずかしそうにしながらも、出ていってくれた。
……よし、この件については、お互い触れないようにしよう。もう、ほんとに。
そう思って、着替えようとしたところで、ふと、珠鈴がさっきまでいた場所を見てみると、何か、液のようなものがそこに垂れていた。
……? 珠鈴、服着てたよね。……私が出てきたのは、いきなりの事だったし、下着を脱いでたんだとしても、直ぐに着ることなんてできないはず。……そもそも、慌てて下着を履くような素振りはなかったし。
……珠鈴、下着、着けてない? ……いや、いやいや、流石に、そんなことは、ない、よね。
私はそれを適当に自分の体を拭き終わったタオルで拭いてから、服を着始めた。
下着は当然、着けようとしたんだけど、着ける直前に、珠鈴に催眠術を掛けられてることを思い出して、服だけを着た。
ただ、さっきよりはマシだと思う。
だって、さっきは、下を履いてない状態で制服のスカートだったけど、今は、普通に適当なショーツと少し大きめの服だから、そんなに、スースーもしない。
……いや、上はスースーするな。……まぁ、いいか。上なら。
だって、大きめの服じゃないと、胸が、立っちゃった時、直ぐ、珠鈴にバレちゃうし。
それに、服が大きいことで、普通にしてると、ショーツも見えなくなってて、ショーツの隙間から、私の大事なところが見えたりする心配もしなくていいし。
そう思いながら、私はリビングに向かった。
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