胸を触られるくらい普通?

「はぁ、はぁ、璃花、今日は、それで、過ごしてね。……お風呂に入った後も、下着、履いちゃダメだよ。……それじゃあ、また、適当に辻褄を合わせておいて」


 すると、珠鈴は息を荒くしながら、そう言って、催眠術を解いてくれた。


「…………珠鈴、ちょっと詰めて。私も座るから」


 ソファに座って、顔を赤くしながら、まだ息を荒くしている珠鈴に向かって私はなるべく普通にそう言った。

 

「う、うん」


 すると、珠鈴は私のノーブラの胸に視線を向けながら、私が座れるように、横に詰めてくれた。

 そして、私が座ると、珠鈴はまた、体を密着させるように、私に近づいてきた。

 さっきまでは良かったけど、今は、下もスースーして、裸になってるような気分で、本当に恥ずかしい。

 ただ、さっきまでは珠鈴を受け入れていたのに、急に離れたりしたら、絶対、珠鈴が悲しむと思うから、私はそんな気持ちを我慢して、珠鈴を受け入れた。

 そもそも、珠鈴からしたら、私は催眠術に掛かってて、今の格好……下着をつけてない格好が普通ってことになってるんだから。


 取り敢えず、ゲームでもしよう。それで、この羞恥心を誤魔化そう。


「んっ、み、すず?」


 そう思って、さっきみたいに、私はスマホを弄り出したんだけど、その瞬間、くっついてきてた珠鈴が横から抱きついてきて、私の胸に、珠鈴の腕が当たってる。……と言うか、完全に私の胸が珠鈴の腕に押し潰されてる。


 もし、ブラジャーをしていたなら、全然気にしない……むしろ、嬉しかったかもしれないけど、今は、完全にノーブラだから、恥ずかしさでいっぱいだ。


「何?」


 少し離れてほしい。胸に腕が当たってるから。

 そう言おうと思ったのに、珠鈴のそんな一言を聞いて、何故か私は声が出なかった。

 そしてそのまま、私が何も言えずにいると、また、催眠術の画面を私に見せてきた。


「璃花は、私に胸を触られるくらい、普通だもんね? 何も気にしないもんね? むしろ、もっと触って欲しいって思うもんね? どれだけ弄られても、いつも通りで、何もおかしなことじゃないもんね?」


 珠鈴はそう言って、掛けたばっかりの催眠術を解いてきた。


「あっ、んっ」


 そして、珠鈴は私に抱きつきながら、押し潰していた胸の固くなってきている部分を腕で擦るようにしてきた。

 思わず、そんな声が漏れ出てしまい、顔が熱くなっていくのを私は我慢出来なかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る