何、これ?

 ※珠鈴視点


 璃花の家に着いた私は、楽しみな気持ちでいっぱいになりながら、インターホンを鳴らした。

 すると、直ぐに璃花が出てきてくれて、家の中に入れてくれた。


「いらっしゃい、珠鈴」

「お邪魔します」

「着替え、持ってきた?」


 すると、璃花がそう聞いてきた。

 私はその瞬間、心臓が跳ね上がったような気がした。

 だって、わざと、下着の着替えを忘れてきたんだから。


「えっ、う、うん……持ってきた、よ?」


 ……バレてるはずがない。そう考えても、声を上ずらせなかわら、そう言ってしまった。


「お風呂、入りたいんだけど、もう沸かしていい?」


 すると、璃花がそう言ってきた。

 いつもだったら、いいって言うんだけど、今日は、下着をわざと忘れてきたから、もう少し、後にして欲しい。

 そうじゃないと、まだ明るいんだし、家に取りに帰ったら? って話になっちゃう。


「も、もうちょっと後じゃだめ?」


 だから、私は璃花にそう言った。


「じゃあ、珠鈴が入りたくなったら言って」

「う、うん」


 すると、いつもだったら、すぐに私が頷くから、璃花は少し不思議そうにしていたけど、そう言って、璃花はソファに座っていった。

 私も璃花についていって、璃花と体がくっつくようにして、ソファに座った。

 朝も同じように座ったんだけど、朝は璃花が私から離れようとしていたから、恐る恐る、座ったんだけど、今回は離れるようなことなく、普通に私を受け入れてくれた。


 だから、私は璃花の肩に頭を預けながら、璃花と一緒にスマホを弄り出した。

 お互い何も喋らずに、スマホを弄りあっていても、特に気まずくなるような仲では無いから。




「何してるの?」


 そうやって、スマホを弄りあっていると、ふと、璃花が何をやっているのかが気になったから、私はそう聞いた。

 

「最近ダウンロードしたゲーム」


 すると、そう言って、璃花は私にスマホの画面を見せてくれた。……女の子達がいっぱいいる画面を。

 

「何、これ?」

「え、ゲーム、だけど」

「そうなんだ。じゃあ、私のも見てよ」


 私はそう言って、いつもの催眠術の画面を璃花に見せた。

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