ただのゲームなんだから
ソファで適当にスマホを弄って過ごしていると、インターホンが鳴った。
珠鈴が来たのかな?
そう思って、玄関の扉を開けると、予想通り、珠鈴が荷物を持って、立っていた。
「いらっしゃい、珠鈴」
「お邪魔します」
そう言って、私は珠鈴を家に上げた。
「着替え、持ってきた?」
私は早めにお風呂に入りたくて、取り敢えず、珠鈴がちゃんと着替えを持ってきてるかを聞いた。
まぁ、ちゃんと荷物も持ってきてるし、忘れてるなんてことは無いと思うけど。
「えっ、う、うん……持ってきた、よ?」
すると、何故か歯切れ悪く、私から目を逸らしながら、そう言ってきた。
「お風呂、入りたいんだけど、もう沸かしていい?」
「も、もうちょっと後じゃだめ?」
少し不思議に思ったけど、私はまぁいいやと思って、そう聞いたんだけど、小さく首を傾げられながら、そう言われた。
いつもだったら、いいよって言ってくれるのに。……まぁ、今日はそういう気分なのかな。
いつも珠鈴が泊まりに来る時は、私がは入りたいって言ったら、いいよって言ってくれてたし、今日はいいか。
「じゃあ、珠鈴が入りたくなったら言って」
「う、うん」
珠鈴が頷いてくれたのを確認して、私はお風呂場に向かおうとしていた足を止めて、ソファに座った。
すると、当然のごとく、珠鈴は私にくっついて、座ってきた。
今日の朝みたいなことはされてないから、私も特に離れるようなことはせず、珠鈴を受け入れた。
「何してるの?」
お互いソファで隣同士に座りながらも、違うことをしていたんだけど、不意に珠鈴がそう聞いてきた。
「最近ダウンロードしたゲーム」
そう聞かれた私は、一瞬固まってしまった。
いや、別に何かやましいゲームをしてる訳では無いけど、一応、可愛い女の子達が出てくるゲームだから、珠鈴に変な誤解をされないかなと思ったんだけど、よく考えなくても、ただのゲームのキャラなんだから、特に何も思うことは無いでしょ。
そう思って、私は珠鈴に画面を見せた。
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