変な夢

 目が覚めると、何か、声が聞こえた気がしたから、私は珠鈴が来たんだと思って、何かに釣られるように、そっちに向かった。

 体が重い。頭がふわふわする。なんか、寝る前より、悪化してる気がする。……早く、珠鈴に薬を貰おう。

 ……あれ、ここ? なんで、こんなところに、珠鈴がいるんだろう。……まぁ、いいか。


「……珠鈴?」


 珠鈴の名前を呼びながら、私はそこを覗いた。

 すると、何故か私の下着の匂いを嗅ぎながら、息を荒くして、下の方に手を伸ばしている珠鈴がいた。

 ……夢? あー、風邪とか、熱の時って変な夢、見るもんね。


「ッ、あ、り、っか、これ、は、ち、がっ」

 

 私が黙って珠鈴のことを見つめていると、珠鈴は言い訳をしだした。

 可愛い。……まぁ、夢だし、少しくらい変なこと言っても、いいよね。なんか、夢なのに、風邪……いや、もう熱だな、これ。熱が悪化してて、頭がふわふわして、思考が回らないけど、今は逆にリアルでいいや。


「珠鈴」


 私が名前を呼ぶと、ビクッ、と珠鈴は体を震わせた。

 

「そんなのより、ほら、中身がある、こっちの匂い、嗅いで続き、してよ」


 私はふわふわする頭でそう言いながら、珠鈴の目の前でスカートを捲って、自分の下着を珠鈴がやっていたように、押し付けた。

 

「り、りっ、え? へ?」

「早く……続き、してよ」

「う、うん……」


 すると、珠鈴の方からも、私の下着に顔を近づけてきてくれて、匂いを嗅いで、さっきしていたように、珠鈴は自分の大事なところに手を持っていっていた。

 私は珠鈴を離れさせないように、珠鈴の頭を撫でながら、自分の下着に珠鈴の顔を押し付けた。

 

「んっ、璃花……」


 なんか、更に頭がふわふわ……というか、クラクラしてきた。やばい、立ってられない。

 そう思って、私は倒れる前にしゃがみこんだ。そして、しゃがみながら、珠鈴に向かって脱力した。


「り、璃花?」

「ハァ、ハァ、ハァ……」

「そう、いえば、風邪……だ、大丈夫!? 璃花!」


 なんだろ……珠鈴が、何か、言ってる気がする。

 

「と、取り敢えず、く、薬! あ、り、璃花! べ、ベッド!運ばないと……」


 そんな言葉を最後に耳にした様な気がして、私の意識は遠くなっていった。

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