第7話 酔って甘えてくる女医さん

――場面転換

(別の日)


――ピンポーン


※玄関に向かう足音

※玄関が開く音


はーい、どうぞ。上がって


ごめんねー。今日は迎えに行けなくて

急な往診が入っちゃったから

直接来てもらった方がいいかなって思って


それで、ちょっと準備する時間もなかったし、

せっかくの土曜日だからふたりでゆっくり出来たらなって思って

お鍋にしようと思うんだけど、いいかな


あと、すこーしお酒も飲みたい



ビール好きって言ってたから、買って来たんだ



※グツグツグツとお鍋の音


よーし、お鍋もいい感じ!


ビールは、どれがいい?

分かんなくて何種類か買ってきちゃった


これ? はい、どーぞ

※缶を渡す音


うん、じゃあ、乾杯しよ、乾杯



はい、カンパーイ!!

※缶と缶がぶつかる音


※お酒を飲む音

……んー! おいしー!


※缶をテーブルに置く音


誰かと飲むの久しぶりだなー




あ、お鍋取ってあげる


どれがいい? これと、これ?


はーい。あと、これも入れちゃお


野菜もちゃんと食べてね?

(冗談ぽく)



へへ、じゃあ私も食べよかな



ふーふー

(息をかけて冷ましている)


ぱく


あっつーい!!



ちょっとー笑わないでよー


猫舌だから仕方ないじゃん

(笑いながら)




……それで、君は最近どんな感じ?

仕事大変って言ってたよね

愚痴でもなんでも聞いてあげるよ?



……うんうん

そーなんだ、それは大変




めっちゃ頑張ってるじゃん、えらい

よしよし、お姉さんが褒めてあげよう



え? 同い年じゃんって?

あはは、バレちゃったかー



でも、君を癒せたらいいなって思ったのは本当。


甘えたくなったら甘えてね



__

____



あー、食べてたら熱くなってきちゃった


脱いでもいい?

※カーディガンを脱ぐ音


ちょっとー変なとこ見ないでよ、えっち。

(冗談ぽく)


なーんて。いいよ? 君なら

(小悪魔っぽく)


もっと脱ごうか?

(色っぽく)


……なんちゃって、それはさすがにウソ




これ以上は自分で脱ぐの恥ずかしいから、

見たかったら君が脱がせて?

(冗談か本気かわからない言い方で)




え? 私の顔赤い?

あはは、ちょっと酔って来ちゃったかも

すぐ顔に出ちゃう


私お酒弱いから、あんまり人前では飲まない様にしてるんだ

特に男の人の前では、ね?



※衣擦れ音

※主人公にもたれかかる音

……だって……甘えたくなっちゃうから

(声が近くなる 大人っぽい声)



だから甘えたい人とじゃないと飲まないことにしてるんだー

えらいでしょー?


褒めて

(冗談ぽく)


※衣擦れ音


頭……撫でて欲しいな


※撫でる音

(嬉しそうな空気感)


気持ちいい


なんか……病院の中では

しっかりした医者でいないといけないと思って

気を張り詰めてるから


こーゆーの、たまにはいいね


ね、抱きついてもいい?

(酔ってて甘えてくる感じ)


キスしよ? まだだめ?

(甘えつつ色っぽい感じ)


私ばかり好き好き言ってて、ちょっとだけ不安になっちゃう


して欲しいなー? してもいい?


ちゅ


へへ、しちゃった

(少し無邪気な感じ)




あーお酒回って来て今すっごい気持ちいい

(ぼんやりした感じ)


眠くなってきちゃった


※少し長めの衣擦れ音


……もう一回、もう一回キスしよ


ちゅ


ん……すき、だいすき



あの頃も好きだったけど、久しぶりに君に会ったら大人っぽくなってて

今の方がドキドキする


ね、心臓の音聞いてー?

※衣擦れ音


ほら


※主人公を胸に抱きしめて後ろに倒れる


※心臓の音


すごいでしょ



あー、このまま朝まで一緒にいて欲しいな


だめ?


ダメじゃないって言って欲しいなー


帰って欲しくないからこのまま抱きついてよーっと


……(酔っていてゆっくりとした呼吸)


……すーすー

※寝息(だんだんフェードアウト)




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