第69話 新たな住民を迎える
エルフの隠れ里から戻ると、新たに迎えることになったエルフ総勢65人が、しばらく暮らすことになる仮住まいへ案内する。
まだ開発が進んでいない広大な土地に、住居と仕事を提供することを伝えて、家族状況などを確認してからは、単身者は基本的に集合住宅に、家庭を持つものは希望すれば戸建てを用意することにした。無償で提供する訳でなく、対価として労働力を提供してもらう。
「見ての通りだけど殆ど未開発だから、これからあなた達と力を合わせて発展させたいから、よろしく頼むね」
「「かしこまりました」」
簡単な説明をした後は、対応は同族のアネロに任せることにして、私はエルフ達に声をかけてから屋敷へ戻ったの。
私が屋敷へ戻る時に
『僕からの提案なんどけど、これから住民を増やすのなら、全ての住民に触れて【従属契約】をして、コピーできる能力があればコピーしない?』
『それは、
『うん、ファミリアが発展すれば幅広く交流するようになるから、その時に有益な情報が流出するのを防ぐ為と、寝首を掻かれることを防ぐ為かな?』
確かに情報の流出を防ぐのは賛成だけど、寝首を掻かれるという物騒な言葉が出て驚いた。ファミリアの住民は私を信頼してくれてるので、信頼に対しては信頼で応えたいと思っているからね。私が思い悩んでいると、エリカとトラパーネが会話に加わってきた。
『あたいは賛成だよ。人が集まれば不埒な考えを持つ者が現れると思うよ』
『基本的に賛成ですね。本来そのような考えに至る者は粛清すれば良いのですが、事前に対策を取るのは良いことだと思います。眷属の劣化版だと思われればよろしいのでは?』
トラパーネの眷属の劣化版という言葉を聞いて、1番身近な眷属達が、私を裏切ることができない制限がかかってるので、従属契約について納得することができた。
『確かにそうだね。従属契約に関してはアネロとアロナに話してから決めるね。能力のコピーに関しては了解したから、明日にでも獣人とエルフの全員に触れることにするね』
『OK!』
『かしこまりました』
その日の夕食の後にアネロとアロナに残ってもらって、従属契約の話をすると『説明をすれば問題ない』と答えたので、後のことは2人に任せることにした。
獣人の解放からエルフの受け入れと、忙しい毎日を送っていたので、たまには息抜きが必要だと思い、アニエラ達にダンジョンへ行くことを提案した。
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