第66話 港湾都市グローニャ 到着
レアルコンプレト王国へ無事に入国してからは、港湾都市グローニャを一気に目指すが問題が発生した。入国したら再び飛行で移動する予定だったのに、入国審査を受けた殆どがグローニャを目指す。その為に街道にはたくさんの馬車が移動しているので、街道から外れるとあまりにも目立ち過ぎる。
「仕方ないね。時間は掛かるけど荷馬車で移動するしかないね。アニーにその事を伝えておくれ」
『僕から伝えておくよ。1週間は掛かるよね?』
「あぁ、それくらいは掛かると思うよ」
エリカの判断により、荷馬車で移動する事になった。ファミリアに戻れない事も含めての連絡は、
しかしこの荷馬車の旅は退屈だ。早かろうが遅かろうが、街道中のどこかに馬車が居る為に、盗賊や魔物の襲撃が全く無いんだもんね。レアルコンプレト王国内って治安がめちゃくちゃ良いね。
もの凄く暇な荷馬車での旅を1週間続けると、ようやく目的地のグローニャが見えてきたので、御者のエリカから声が掛かった。
「ハルカ、まだ少し遠いけど港湾都市グローニャが見えてきたよ」
「ほんと!見てみたい」
「御者席に来ると良いよ。ただ周りの視線が集まり始めたら馬車に入るんだよ」
エリカが御者席からグローニャを見る事を認めてくれた。気になるのは周りの視線がどうとか言ってたけど、トーレス町で過ごしてた時に視線を集める事なんて無かったけどね。そんな事を考えながら御者席へ移動して風景を見る事にした。
「やだな〜、私なんかが注目を集めるはずがないでしょ?」
「はぁ~、今のハルカはヤバイよ?まだ全盛期を迎えてないからさ、初めて会った頃と比べても綺麗になってるし、色気なんて凄まじいからね。入国審査官なんて見惚れてたからね」
「夜番してないからそう思っちゃうんだよ。あっ、あれが港湾都市なんだね。海の青さが綺麗だね〜」
私が御者席から景色を楽しみながら風景を楽しんでいると、周りからの視線を感じ始めた……
(えっ……マジで視線が痛いんだけど……)
「ハルカ、外は無理だね。馬車内へ移ってくれるかい?」
「うん、そうだね……」
周りの視線が私に向けられて、少し騒々しくなった事に気付いたエリカに促されて、私はやむなく私は馬車内へと入ったの。
その後は半日ほど移動すると、港湾都市グローニャへと到着した。本当なら街中の散策を楽しみにしてたんだけど、今の私が歩くと騒ぎを起こしそうだから大人しくするしかないのかな?
そんな事を気にしながら、先ずは転移する拠点にする家を探す為に、不動産を扱う商会を目指したのだった。
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