第52話 候補地の選定
新たに取引をする候補地を国外に決めたけど、私はこの世界の事は全く知らない。自分が暮らしてる国がインビエルノ王国なのは知ってる程度だった。
「私はこの世界の事を全く知らないんだけど、国外って直ぐに行ける位置にあったりするの?」
「ハルカは異世界からの転生者だから知らなくて当然だね。あたいもこの大陸以外の事は知らないけど、他に詳しい者が居なければ説明するよ」
アニエラ達も、この国の事くらいしか判らないみたいなので、一番詳しいエリカが知ってる事を説明をしてくれた。
「あたい達の居るこの場所は【エスペランサ大陸】と呼ばれてる。大陸には3つの王国があって、あたい達が暮らす【インビエルノ王国】は大陸の北側にあるんだよ。隣接してるのが大陸の中央にある【レアルコンプレト王国】で、3国の中で圧倒的な強さを誇ってるんだ。南側に【テンプラド王国】があってあたいも国があるって事くらいしか判らないんだよ。そして大陸の周りは海に囲まれてるんだけど、海の魔物が強すぎて航海に出る事が出来ないから、海の向こう側に何があるのかは誰も知らないんだ。あたいが教えれる事はこんな感じかな?」
3カ国は不可侵条約でも結んでるのかな?真ん中のレアルコンプレト王国が圧倒的に強いのなら、普通に考えれば大陸を統一すると思うんだけどね。その辺りの事をエリカが知っているのか聞いてみる。
「レアルコンプレト王国は大陸を統一しないのは、何か理由があったりするの?」
「統一するメリットが無いんじゃないかい?インビエルノ王国は資源が乏しいから、併合するより物を高く売ってる方が儲かるんだよ。テンプラド王国も同じ感じじゃないかな?」
レアルコンプレト王国が豊かな国なら、物を仕入れるには最適な所になる。問題は簡単に入国する事が出来るかだけど、資源の取引があるなら国交は結んでるから問題はないかな?気になるのは海の魔物が強いなら港町は大丈夫なの?って思った。
「ねぇ、海の魔物が強いなら港町は繁栄してないんじゃないの?」
「それは大丈夫だよ。近海は航海が出来るから港町は賑やかなものだよ」
エリカが、近海は航海が出来るから港町は賑やかだと教えてくれた。大海原に出ない限りは航海に支障はないんだね。これで候補地については何となく定まってきたけど、国外の知識があるのはエリカのみなので、エリカに丸投げしてもいいのかな?って思った。
「それならレアルコンプレト王国の港町で、ダンジョンがある所を目指す訳だけど、候補地を決めるのはエリカに任せていいよね?」
「まぁ、そうなるね。あたいに任せておくれ!」
国外の候補地についてはエリカに丸投げする事になり、こうして話し合いは終わったのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます