第34話 巨大迷路踏破

 防御は並列思考セレブロに任せる事にして、私は剣蜥蜴ソードリザードの攻撃を開始する。


翼刃ウイングブレードは操作は引き継いだよ。ハルカみたいに上手な操作は出来ないから、早めに倒して欲しいな』

『OK、直ぐに片付けて3人に合流するね』


 私は並列思考セレブロが操作してる翼刃ウイングブレードの中から、数枚に炎を纏わせて空間魔法を使い、剣蜥蜴ソードリザードへ向かって転移して次々と貫いていく。


『シュッ、シュッ、シュッ!』


 一瞬で頭を貫かれた剣蜥蜴ソードリザードは声をあげる事もなく死に絶えていった。後方からの攻撃を仕掛けてきた魔物達を片付けたので、アニエラ達と合流をする。


「3人とも見事な連携だったね!」

「あたいとアニーは発動するだけだったけどね」

「パーネが居ると楽チンだよ〜」


 エリカとアニエラはそう言ってからトラパーネを挟んで肩を組みあう。真ん中に居るトラパーネも嬉しそうに喋った。


「空間魔法だけに集中出来たのでエリカとアニーに感謝なのと、ハルカ様の的確な指示には脱帽でございます」

「ありがとう!さぁ、残りの魔物も倒してファミリアに帰るよ」

「「おー!」」


 辺りを見渡すと武器を手にした魔物ばかり、後方からの攻撃が全く無いとは言えない。並列思考セレブロには敵後方からの攻撃を警戒を任せておいて、私達は目の前に迫ってきた鬼人達を片付けていく。


並列思考セレブロは敵後方に注意してね。私達は鬼人を片っ端から殺っちゃうよ!」

「「OK!」」

「かしこまりました」


 アニエラとトラパーネのバトルジャンキーコンビがまっ先に突っ込んでいく。


 小さな体に見合わず大剣を振り下ろして鬼人を両断するトラパーネは、笑いながら次々と討ち倒してる。


「あはっ、向ってくるヤツは真っ二つだよ〜」


 アニエラも素早い動きで懐に飛び込んで、首を刎ね飛ばしていく表情は満面の笑顔だった。


「首チョンパ〜、楽しいね〜!」


 私とエリカは2人のテンションに『ドン引き』状態で、取りこぼした鬼人を倒すだけだった。暫くすると全ての鬼人達を倒しきった。魔物を統率していた者が現れるのかと思ったけど、魔石とドロップアイテムのみが残ってるだけだった。


「ラスボスは居なかったね。エリカ、これで巨大迷路は終わりだよね?次へ進むにはどうするの?」

「転移陣がどこかにあるはずだから、みんなで探しておくれ」


 魔石とアイテムを回収しながら転移陣を探していると、トラパーネがそれらしき物を見つけた。


「ハルカ様、転移陣とはこれでしょうか?」


 全員がトラパーネの元へ向かって、転移陣の事を知るエリカが確認をする。


「間違いないね。これで次のエリアへ移動できるよ。巨大迷路の完全踏破だよ!」

「やったね!今回はここまでで帰るけど、並列思考セレブロは転移陣を記憶しておいて解析をよろしく」

『既に記憶はしたから安心して!』

「ありがとう。じゃあファミリアへ戻ろう〜」


 巨大迷路を踏破したので、今回の攻略はここまでにしてファミリアへと戻る事にしたの。

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