　翌日、私達は討伐依頼を受けるために協会を訪れると、長い黒髪に前髪ぱっつんが特徴の受付係さんに声を掛けられた。

「ハルカさん、依頼を受けた後に協会長の部屋へ寄って欲しいとの事です。部屋へ案内しますから依頼が決まったら声を掛けてください」

「はい、誰に声を掛けてもいいのかな？」

「私、ルカにお願いします」

　ルカさんと話した後に、掲示板を確認するとオーク討伐依頼があったので、その依頼書をもってルカさんがいる受付カウンターへ向かう。

「ルカさん、この依頼でお願いします」

「かしこまりました。では、協会長の部屋へ案内しますのでこちらへ」

　ルカさんに案内されてベスさんの部屋へと入ると、大きな机に腰掛けながらこっち向いた。

「そこの椅子にかけておくれ」

「はい」

　私達が椅子に腰掛けると、早速ベスさんの話が始まったの。

「昨日はごちそうさま。あれから家を出た後に少し周りを見せてもらってね。家は良いけど女の子2人で住むなら、塀で囲まれてる方が安全だと思うね」

「そうですか……塀で囲うには、貸主さんに言えば良いでしょうか？」

「嬢ちゃんの魔法で作れるなら、貸主に声を掛ければ問題ないと思うよ」

「判りました。貸主さんに確認しますね。では討伐へ行くので失礼しますね」

　塀の話が終わったので、部屋を出て討伐へ向かおうとすると呼び止められた。

「まだ、話は終わってないよ。家の周りを見ていたらね、風呂場で激しく楽しむ声が漏れてたんだよ（笑）お盛んなのは良いんだけど、もう少し声を抑えないと丸聞こえだよ」

　アニエラとの行為中の声が外まで聞こえてたらしい……それを聞いて顔は真っ赤になった。

「まぁ、2人の仲をどうこう言わないけど、あの声はマズいね男共が興奮して襲いかねないよ」

「は、はい……十分に注意します……」

「とてもその言い方をする子と、同じ子が餡なことをシテルとは思えないね。人は見た目では判らないもんだね（笑）」

「忠告ありがとうございました……」

　真っ赤顔のまま部屋を出て討伐へ行こうとすると、ルカさんに呼び止められる。早く外へ出て熱い顔を冷やしたいのに……

「ハルカさん、昨日のオークの精算が終わってますが代金はどうされますか？」

「えっと、受け取ります！」

「オーク肉は合計380wtあったので、金貨3枚と銀貨80枚になりますのでご確認を」

　硬貨を確認して〚無限収納〛へ収めた後に、ルカさんへお礼を言ってから討伐へ向かった。

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