第30話 洞窟の砦

 聞き出した情報通りに森を進むと洞窟があったんだけど…入口前が開けているので、安易に近づく事が出来なかった。隠密ステルスはあくまで気配を消すものなので、ゴブリンの目の前を通れば必ず見つかってしまう。


「私が小さな虫に変化して偵察してみるね。」

「うん、気をつけてね。」


 今回は上空からの偵察が不可能なので、アニエラを連れて行かずに、私が単独で偵察へ行くと告げてから虫に変化して偵察へ向かった。


 入口前のゴブリンに気付かれずに洞窟へ入る事に成功したので、奥へ進みながら偵察を開始した。情報通りに左右に別れていたので、右側を確認すると行き止まりになってた。聞き出した情報に嘘はないので左へ進んで行き、その後も偵察を続けて最奥まで確認してので洞窟を後にした。


「ハルカ、洞窟はどうだった?」

「情報通りだったよ。ただ、今回は奇襲は無理だね(汗)一応は夜襲で行こうと思うけど、全てのゴブリンを力でねじ伏せて行く事になるから悩むね。」


 今回は奇襲が出来ないので、将軍級ジェネラルと戦うか悩んでいたら、並列思考セレブロが提案してくれた。


『取り敢えず正面から攻めて、奥から湧いて来るゴブリンを対処出来ないと思ったら、砂場サンドピットウォーターで沼を作って退却するんだ。攻めたら必ず決着をつける必要なんてないんだからね。』

「うん、力試しに挑戦する感じて良いんじゃない?倒していくから逃げ道はあるんだもん!」


 並列思考セレブロとアニエラが攻める事を選択してるので、私は尊重して攻める事をにした。


「OK!明日の夜中に夜襲で洞窟攻略開始ね。今日は近場でゆっくりと体を休めよう。」

「『了解!』」


 沈黙の森フォレスト オブ サイレンスで最後の将軍級ジェネラルとの戦いが決まった。結果に関わらず、戦いが終わればエルピス山脈を超える旅に出るので、出来れば勝って気持ちよく旅に出たいと思ったの。

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