第20話 ゴブリン砦の偵察

 翌日、騎士級ナイトから聞き出した砦へ偵察へ向かう事にしたの。


 私もアニエラも飛行出来るので、空からの偵察を試みる事にした。理由は簡単、砦の全容を知るには空から見るのが手っ取り早いからね!


「アニー、私並列思考セレブロが〚隠密ステルス〛を発動させるから離れずに飛んでね。」

「それならさ、ハルカが最小サイズになって私に密着する方が良くない?」

『アニーの案が効率が良さそうだね。』


 アニエラに密着する方が効率が良いみたいなので、私は極小スライム(5cm)に変化をすると、アニエラが私を手に持ち胸元に入れた。


「あっ、思ったより冷たいんですね(笑)」

「最初はね、直ぐにアニーの温もりで温かくなるから我慢してね(笑)」

「うん、それじゃ出発するね♪」


 アニエラは拠点から飛び出して、ゴブリン砦へ向かって行った。

 暫く移動してるとかなりの数の気配を感じたので、その場所が砦だと直ぐに判ったの。


「アニー、2時の方向に砦っぽい場所があるからね。隠密ステルスがあるけど注意ね!」

「OK!速度を落として飛行するね。」


 砦らしき場所へ更に近付くと、かなり大きな気配を1つ感じたの。間違いなく将軍級ジェネラルなんだと判った。周りには戦士級ファイターのような気配がいくつかある。強襲する気は無かったけど、護衛が居るみたいだから近付くのも難しそうだね(汗)


 そして、砦が目視でも判る距離になる。砦と言っても周りを囲う壁は、木の板で簡単に作られた程度の簡素な物だったので、火魔法を軽く当てれば壁は簡単に燃やし尽くせそう。


 砦の内側は、殆どが藁小屋で戦士級ファイターの住居なんだろうね。

 少しだけ立派な藁小屋が数軒あるのは騎士級ナイトの住居かな?

 そして中央に広場があって、その中心に木で作られた小屋があったの。あれが将軍級ジェネラルの住居なんだと思ったら、大きな気配を発するゴブリンが、雌ゴブリン相手にやってる最中だったの(汗)何をやってるって?種族を存続させる為に必要な営み、交尾の真っ最中だったのよ…

 前世でAVとか見た事が無かったので、初めて見たのが緑色の魔物とはね…キモいわ(泣)


「ねぇ、ハルカあれは?」

「ゴブリンの交尾だね…キモいわ。」

「そうなんだね。アレって突く為の物だったのね。」

「まぁ、突く為の物になるのかな?」

「このまま偵察続けるの?」

「いや、拠点へ戻ろう。砦がどんな物か判ったし、攻めるにしてもしっかりと作戦を立てないとね。」

「OK!じゃあ戻るよ〜♪」


 こうして、ゴブリン砦の偵察を終えて拠点へ戻ったの。気になる将軍級ジェネラルの強さについては、性欲が凄まじいって事だけしか判らなかった(笑)

 その日の夜は、並列思考セレブロとアニエラの意見を聞いて、ゴブリン砦と将軍級ジェネラルの攻略方法を考えた。

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