第11話 ハルカ狼を追う

 興奮状態じゃないゴブリンを求めて、沈黙の森フォレスト オブ サイレンスの外周を飛びながら探す。なぜ外周か?それは森の中へ進むに連れて上位種に遭遇する危険が高まるから。私は絶対に危険を冒さないので中へは進まないの。安全第一これが私の生きる道だからね♪

 暫く外周を飛行してると〚音感知サウンドサーチ〛が反応する。


「ウォーーーン」


 ゴブリンでは無い魔物の鳴き声だった。

 恐らく狼だと思うけど勝てる要素は無いと思うので、毒殺戦法が通用するかだけ遠目で確認する事にしたの。反応した方向へ〚隠密ステルス〛を使って近付くと狼らしき魔物が居た。体調は2m程で見た感じゴブリンなんかより遥かに強そうなんだけど…ゴブリンの上位種ってめちゃくちゃ強いのかしら?等と思っていると。


『[皇帝級エンペラー]はAランク冒険者と互角の強さなので、ゴブリンだからと言って舐めてはいけません。』


 ゴブリンさんごめんなさいm(_ _;)m

 

 そんな話は置いといて狼だ。

 追跡して寝込み毒殺戦法なら勝てる気がするので、狼を追跡する事にしたの。

 流石に移動が速い…〚音感知サウンドサーチ〛のレベルが上がって無ければ追跡失敗してたと思う。何とか追跡に成功して居場所を特定出来たので向かってみる。

 狼の住処には2頭の狼が居た。2頭は寄り添ってる、どうやらつがいみたいだね。流石に2頭居るので毒殺戦法は無理…留守中に住処に侵入して、睡眠中の狼に触れてスキルを奪う事にした。決まれば後はひたすら待つのみなので、自力で魔力操作の練習をして時間を潰す事にしたの。今回は〚並列思考〛には頼まない!変な声が出ちゃったら命の危機だからね(笑)


『チッ、狼の分際で私の楽しみを奪いやがって……』

『ん?何か言った?』

『いえ何も、それより魔力操作に集中を、魔力の動きが少し乱れてますよ』

『うん、ありがとう』


そう言って、狼が住処から出て行くまで魔力操作の練習をしたの。


➖➖➖➖豆知識➖➖➖➖

ゴブリン[騎士級ナイト]について


騎士級ナイト]は[戦士級ファイター]が進化したゴブリンで[騎士系][魔術系][治癒系]が存在する。

騎士級ナイト]は数体の[戦士級ファイター]を連れて行動する事が多く、連携攻撃等に注意する必要が出てくる。

獲得できるスキルに〚剣術〛〚弓術〛〚盾術〛〚水魔法〛〚投擲〛〚指示〛が新たに加わる。

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