第10話 発情ゴブリン再び…

 あれ?私はどうして記憶が飛んでるの?


『マスター、私が魔力を動かしてたのですが、突然意識を失われた様です。』


 あっ、思い出した…

 魔力操作の感覚を掴む為に〚並列思考〛に私の魔力を動かして貰ってたんだった(汗)


『ごめんね、突然気を失って驚いたよね?』

『否、可愛かったです。あっ、違います。とても驚き心配してました』

『うん?可愛かったとか聞こえたけど?』

『申し訳ありません。意識を失う前に可愛い声が漏れてましたので、可愛いと思ってしまいました』


 ……恥ずかしいんだけど(冷汗)

 やはり、魔力を動かして貰うのは辞めた方が良いかも知れないね。


 なんて思ってると〚音感知サウンドサーチ〛に反応が出たの。ゴブリンが近付いてるみたいだけど、前回のアレと同じ予感がする…

 暫くするとゴブリンがやって来た。『ハァハァ』と息遣いは荒く激しい興奮状態の様子で、やっぱり熱り勃ってたのよ…決して誘ってる訳では無いので、あんな状態で近寄られても困っちゃうんだけどね。

 折角やって来たんだから、ちゃんと毒殺させて貰うけどさ、あんなの勃った状態のゴブリンは食べれないわ…あいつを倒したら、食事用のゴブリンを狩りに行こうと決意したの。


 そして、ゴブリンが射程圏内に入ったので、私は背後から襲い掛かる。


『私は雌ゴブリンじゃなくてごめんね〚毒針スティンガー〛!』

「なっ、後ろか!」


 直ぐに小枝に変化してるので見つからない。そして毒が回って弱ってきた所を強襲する。


「あの世へ逝かせてあげるね〚刺突スピア〛!」

「がっ、スライムに……」


 最弱スライムに殺られた事に驚きながら、ゴブリンはあの世へ逝っちゃった。熱り勃った物はそのままで……


 毒殺戦法なら単体で来てくれると楽勝なんだよね♪この調子でレベルを上げまくれば、正々堂々と戦って勝利する日も近いかな?


 さぁ、次は食用ゴブリンを見つけに行くか!


➖➖➖➖豆知識➖➖➖➖

ゴブリン[戦士級ファイター]について


戦士級ファイター]には戦士系と魔術系のゴブリンが居る。それぞれが固有スキルを稀に持ってる事がある。持ってるスキルは〚格闘術〛〚棒術〛〚風魔法〛〚土魔法〛がある。上位種になるとスキルの種類が多くなる。

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