第0話 プロローグ




天能暦100年。

地上に超能力や異能と呼ばれるものを操る能力者が現れ始めてからちょうど100年。

世界は能力者の教育に力を入れる学園を作り、競うように優秀な能力者を輩出していった。

超能力の系統は大きく分けて、『念力系』、『知覚系』、『移動系』、『幻惑系』、『創造系』の5つがあり、これらに当てはめられない、または理論が証明できない能力を第6の分類、『系統外』というものがある。異能も同じだ。

超能力と異能の違いは生後一年以内で自然に発現・行使できたものを異能、それ以外を超能力と区別していた。



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天能暦90年、4月29日。この日、人類史上、最大規模かつ最凶最悪最低の犯罪組織と呼ばれ恐れられた組織、天の反逆竜ヘブンリーリベルドラゴンが天神を殺すために神を造るという狂気の沙汰とも言える計画を実行。1〜2歳くらいの子供を誘拐したのがきっかけとなった。それからたった五年で数千人の子供を誘拐したため、世界各国は天帝国を中心に対策本部を設立。そこで何度か撃退したこともあるが事態は一向に変わらなかった。そんな事態を見かねたのか、天神様が降り立ち、天帝に神託を下した。それと同時に今まで静観を決め込んでいた世界統一総合機関が直接動き出し、天帝国の情報局と結託し、調査に当たった。

そして天帝暦97年1月1日午前10:00。ついに天の反逆竜ヘブンリーリベルドラゴンが壊滅したという報道が流れた。世界は歓喜に包まれた。しかし、それだけでは終わらなかったのだ。天の反逆竜ヘブンリーリベルドラゴンの超神種計画により改造された子供達は皆、精神に異常をきたしていたのだ。我々情報局をはじめとした対策本部関係者は悩んだ。いつか爆発して自分たちを、そして国民を死に追いやるのではないかと。殺すべきか、生かすべきか。結局、精神の異常が軽微な者は通常の学園へ、重症者は施設に預けることに決定した。彼らの研究資料を見るに、改造されて生き残った子供達は1〜2歳くらいの頃に誘拐し改造したため、精神年齢が変わっていない者もいることが分かり、『殺されるのは理不尽に思うだろう。超人種は一人でも小隊数個分の戦力であるため、余計な刺激を与えるべきではない。』と判断したのである。ただし、今すぐに学園に送ると問題が多発する恐れがある。そこで世界各国の情報局は徹夜で子供達の戸籍を調べ上げ、その子の両親が連れて帰るならそれで良し。その子の親が『連れて帰りたくない』と言ったり、既に他界したりしていて連れて帰れない事情がある場合は、引き取ってもらえる家庭を探し、それでも見つからないなら対策本部関係者が引き取り、数年間過ごさせることにした。

何故、こんなことを手帳に書いているのか不思議に思うだろう。それはこれから書く内容が見つかれば口封じされるかもしれない内容だからだ。

この手帳を見る頃は、超神種計画が歴史の1ページとなり、真実を知っても殺されない時代でありますように。もしも違うのであれば覚悟を持って読んでほしい。



[以下、破られていて閲覧不可能]


(天帝国情報局に勤めていたと思われる男性が所持していた手帳より抜粋)



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(あとがき)

 これが10万字超えの長編小説となるか、連載をし続けるかどうか、などは読者の皆様の反応により変わります。閲覧数や♥応援、★の数、応援コメントなどによって、他の2作品と合わせて考えていきます。基本的に2週間に1回、3作品のうち1作品を予約公開による更新を行っていますが、ストックや読者の反応で追加公開を行います。なお、自分はまだ未熟者であるため、貰った応援コメント全てに返信する余裕がありますので、貰った応援コメントには感謝を込めて返信をするようにしています。


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