パラオ #22

* 鳩山今日子の依存


「今日子、今日も真っ直ぐ帰るだけ…?」

「うん。お祖母ちゃん、迎えに行かなくちゃいけないから…。」

「ほんと、今日子ん家、厳しいからねぇ…。」

「たまにはマック寄って帰ろうよぉ…。ちょっとだけ…。」

「ごめんね…。」

いつもの下校時の会話。

ディズニーランドのチケットの件以来、わたしの回りにはクラスの同級生が遠慮なく集まるようになってた。

この学校は1学年2クラス。ひとクラス40名のみの少数精鋭教育をモットーとしてる。

それに、中学校入学時のクラスは、中・高の6年間、入れ替わることはない。

だから、エレベーター式に高校生になってもこの下校時の現象は変わらなかった。

…なんて言うけど。今じゃあ隣のクラスのよく知らない子達も知らない間に輪に加わってる。

隣のクラスの子たちは熱心に仲良くなろうって言うよりは、静かにわたしを観察してるって感じ。

少女から女性へ成長を遂げるこの年代の女子には、わたしの容姿は魅力的に見えるみたい…。わたしにはコンプレックスなんだけどなぁ…。

この好奇な目にさらされること自体は小学生から何も変わってない。

ただ、わたしの中じゃあ、あの頃感じてた気持ち悪い違和感じゃなく、心地良い優越感になってる。

中学入学当時、わたしが感じていたクラスの同級生からの拒否感、疎外感は、稚拙な手土産作戦で見事に払拭された。

それもこれもパパがくれたディズニーランドの招待券のおかげ。

ただ…。あの一件から、お祖母ちゃんのルールはかなり厳しくなった。

まぁ…、あの時は何も追及されなかったけど…。

お祖母ちゃんが当時のわたしの行動に疑問を抱いたのは間違いない。

わたしにとっても、年々、お祖母ちゃんの締め付けは、鬱陶しいものになってる。

この歳になってもまだ、小さな子供の頃から聞かされてた【言付け】を守らされてる。

その上、今は、夕ご飯の時に、その日の出来事を何かにつけ事細かに詮索される。

学校じゃあ学校で、わたしに興味を持った同級生達が事ある毎に近づいてくる。気の休まる暇もない。


こんな毎日にうんざりし始めてた中二の頃、真っ直ぐに家に帰るのが嫌で、学校の近くにある人気のない六義公園でよく道草をくってた。

そんな中、再会したの…。あの鼠色のおじさんと…。


中二当時、わたしは下校直ぐにお祖母ちゃんを寿丘不動産へ迎えに行って家に帰るのがイヤで、学校近くの人気のない六義公園で30分から1時間程、道草をする様になってた。

30分から1時間位のお迎えの遅れについては「掃除が長引いた。」とか「委員会活動があった。」とかいった嘘の言い訳をお祖母ちゃんは信じてた。

その束の間が、わたしにとって、家でも学校でも出来ない、かけがえのない唯一のリラックスできる時間…。

あの日も直ぐに帰る気になれなくって、ボーっと六義公園内をあても無く歩いてた。すると…。

「…今日子。…今日子。」わたしを呼んでるの?

「今日子。大丈夫か?」

「…。」誰?

「パパだよ。パパだよ。」目の前に現れたこの人がわたしを呼んでたんだ…。

「…。」思い出した。わたしを救ってくれた鼠色のおじさんだ。パパって名乗った人だ。

「どうした?なんかあったか?」

「パパ…。」この時なぜか、ホントかどうかも分からないのに、わたしは鼠色のおじさんをパパと呼んでた。

それは、なんか落ち着く。落ち着く、懐かしい匂いがこの人からしたから…。


この後のこの時の記憶は定かじゃない。ただ、泣いて、泣いて、愚痴って、愚痴って…、っていう感じだったと思う。

でも、パパに聞いてもらったことでわたしは数段、楽になれた。鬱積した澱みが一気に排出できた。その夜は久しぶりにぐっすり眠れた。


それからはちょくちょく六義公園でパパと会うようになった。会っても一方的にわたしが愚痴ってるだけだけど…。

パパはベンチに座って黙ってわたしの話を聞いててくれる。わたしにはそれがとても救いになった。


その日も六義公園のベンチでパパに愚痴ってた。ただ、その日は異変が起きた。

いつも黙っておとなしくわたしの話を聞いててくれるパパが、急に貧乏ゆすりを始めた。落ち着きがなくなった。

小刻みに手も震えてる。

「どうしたの、パパ…?」

「うん…。ちょっと調子が…、ね。」

「お医者さん行く?」

「大丈夫…。はぁ…。大丈夫…。」

「大丈夫じゃないよ。震えてるよ。」

「ちょっと…。切れた…。だけ…。だから…。」

「何が?お薬?買ってこようか?」

「今日子。今、カネ持ってるのか?」パパの口調が急に荒くなったのでかなりびっくりした。

「う、うん。2,000円ぐらい…。」

「貸して…。もらっても…。」

「うん。」お財布からお金を出すと、パパはひったくるようにそれを取った。

「さ…。く・す・り…、飲んでくるよ…。」って、2,000円を握りしめたまま速足で公園を出てった。

それから10分ぐらいでパパは戻ってきた。

さっきとは打って変わって、物静かなおとなしいいつものパパだった。

その後、ちょっとだけお話してその日は別れた。別れ際、パパの顔はちょっとだけ赤く、ちょっとだけ笑っているように見えた。


そんな体調不良っぽいパパに甘え、救いを求める日々を繰り返すことで、なんとかわたしは平静に日常生活を送れてた。

ただ、やっぱりパパは段々、調子を崩すことが多くなってきた。

その都度、わたしはパパに1,000円程のお金を渡した。そうすると、パパはそのお金でく・す・りを飲んでくる。

く・す・りを飲んでくるとパパはいつものパパに戻る。近頃は少し陽気になって戻ってくる。

でも、この救済を求める生活にも限界がきた的。

中学生のわたしの貯金やお小遣いじゃあパパのく・す・りの代金を賄いきれない。

『わたしにはパパの助けが必要…。でも…調子の悪いパパに無理はさせられない…。でも…今のわたしにはパパの助けが必要…。でも…。』

いくら考えてもお金がないことには答えは出ない。『お金…。お金…。』頭ん中がお金のことでいっぱいいっぱい…。

『次のお小遣いもらえるまで、パパに会うのはよそう…。大丈夫…。』今はそれが最善って考え、次のお小遣いまでの半月程の時間を寄り道せず帰ることに決めた。

しかし、次に異変が起こったのはわたし自身だった。


パパと会わないって決めて、一週間程経った頃、授業中、急に体の色んなとこに痛痒みが走った。

家に帰って姿見で確かめてみると…。

スカートのウエストや靴下のゴム編み部分、下着の肌に当たるとこにブツブツが?!

そこが真っ赤に腫れあがってた。

赤くなっているとこを触ってみると痛痒い。

その表面はねっとりと湿ってた。なんかこわくなって、お祖母ちゃんに見てもらうと「明日、学校休んで病院に行っておいで…。」って、健康保健証と財布を渡された。

翌日、学校を休み家からは遠くなるけど、ママがお世話になってる練馬の雉川総合病院へ通院することにした。

家を出る前に雉川のおば様に電話を入れると「早くいらっしゃい。」って、快い返事をもらった。

病院ではおば様の計らいからか直ぐに診察してもらえ、女医さんが担当をしてくれた。おかげで緊張することなく診察を受けることができた。おば様の細やかな配慮に感謝…。

診察後、診察室に「診断が出るまでの間、お茶でもどぉ?」って、おば様からお誘いの内線があったので、ちゃっかり御呼ばれすることにした。


おば様のお部屋は雉川総合病院の最上階にある理事長室。何回か訪れているけど、やっぱり緊張する。深呼吸をひとつしてからドアをノックした。

「こんにちは。今日子です。」って、言うや否や、大きな重そうなドアが静かに開いた。

「今日子ちゃん、いらっしゃい。さぁ、入って入って。」雉川のおば様が眩しいほどの笑顔で直々にお出迎え。いつお会いしても美しい人。ほんと憧れる。

「おば様、いつも母がお世話になっております。それに、本日はわたしへのご配慮、ありがとうございました。」

「堅苦しい挨拶はそこまで。お茶にしましょ。」って、わたしの手を取り部屋へ誘った。社会的地位のすっごく高い人なのに、相変わらず全然気取らない親しみやすい人。

お茶を頂きながら、現在のママの様子やわたしの学生生活の話をしていると扉をノックする音がした。

「どうぞ。」おば様が答えると先程診察してくれた女医さんが入ってきた。

彼女は診断結果を報告にわざわざ理事長室まで来てくれたみたい。

彼女によると、わたしにできたブツブツした赤い腫れは【蕁麻疹】と診断された。

蕁麻疹が出来る原因としてはアレルギーであったりウイルスが考えられる…。

けど、検査の結果、現状のわたしにはどちらも無いって事だった。

あとは、物理的刺激によるものと精神的緊張からなるものもある…。って、言ってた。

非アレルギー性蕁麻疹の場合は特に原因の特定が困難で、わたしの場合も、物理的刺激と言うよりはストレスからきている可能性が高いのでは…。って、ことだった。

その話を聞いてわたしには思い当たるところがあった。『原因はパパだ…。』って…。

わたしは薬の受け取りと診療費の支払をさっさと済ませ足早に雉川総合病院をあとにした。そしてその足で、六義公園を目指した。


いつもと変わりなく人気の全然ない六義公園。そこに、小走りで入っていくと、ベンチにうずくまるように座る黒ずんだ人影を見つけた。

『いたぁ。』って、思った矢先、わたしの足は更に速度を上げてベンチに駆け寄ってた。

わたしは息を整えもしないで黒ずんだ人に声をかけてた。

「ハァ…。ハァ…。パ…。パパ…。」

「…ん?…今日子か。息が荒いね。どっか悪くしたか?」

パパは、虚ろな目をわたしに向け、力ない的外れな言葉を返してきた。

「…うん。ちょっとね。」

全然、息が上がったままで落ち着かない。

「もう大丈夫なのか?」

「ん…、うん。今日、病院行ってきたから…。」

噛み合わない言葉のやり取りが続く。

「じゃあ…、もう安心だな…。」

「パパ。はい、これっ。」わたしはお祖母ちゃんから預かっている財布からお金を出した。『パパに会える。』そう思うと、お祖母ちゃんのお金を勝手に手を付けることになんの罪悪感も抵抗感もなかった。

「あっ…。おお…。うぉ…。」パパは訳の分からない言葉を発し、わたしの手からお金をもぎ取った。そして、『残りの体力、全部使い切るんじゃない。』って、思えるほど全力で駆けてった。

わたしにはその光景がとっても微笑ましく、思いつめてた気持ちもフッと軽くなった。不思議とブツブツの腫れも引いてくような感じがした。

『わたしには絶対にパパが必要…。』って、思うと同時に『パパに会うためのお金ならここにあるじゃない…。』って、ことに気づいてしまった。


それからのわたしの日常は、ストレスを感じると六義公園でパパに会う。気持ちを軽くしていつもの生活に戻る。って、パターンに落ち着いた。

お小遣いがある間は、わたしにとって必要最低限な分だけを残し、それ以外はパパのく・す・り代に充てた。お小遣いが底をつくと、お祖母ちゃんの財布からバレないように少しずつお金を拝借してパパのく・す・り代に充てた。

不思議なことに、お祖母ちゃんの目を盗んでお祖母ちゃんのお財布からお金を抜くって行為に全然罪悪感を持たなかった。どちらかというと、わくわく感や達成感や爽快感を強く感じてた。

こんな中学時代を送ってたんだけど、こんな生活も長くなると流石にお祖母ちゃんも気がつく。お財布のお金に違和感を感じ始めた。

『これ以上お祖母ちゃんのお財布のお金に手を出すのは危険。』って考え、必要最低限残しておいたお小遣いまでパパのく・す・り代に回すようになっちゃった。

しかし、悪い時には悪い事が重なるもの。家庭科の実習でブラウスを作ることになって、その生地を購入しないといけなくなった。

わたしがもらっているお小遣いには、学校で必要となる文具代や書籍代、教材費用も含まれてて、毎月一回お祖母ちゃんから渡されてる。

それなのに「生地を買うお金がない…。」なんて言ったら、どれだけ詮索されるか分かったもんじゃはない。

『次のお小遣い日まで、まだ2週間以上ある…。』お腹が痛くなる…。

『どうしよう…。』


「ねぇねぇ、今日子。今日の帰り、池袋行ってブラウスの生地、探さない?」

「ごめん。やめとく。電車賃、持ってないし…。」つい本音がでてしまう。

「そんなの貸したげるからさぁ…。」

「ごめんね。お金の貸し借りなんてするとお祖母ちゃんに怒られるから…。それに、お祖母ちゃんの迎えもあるし…。」

「じゃあ…。駅のスーパーの2階で服屋とか覗いてみない?」

「そうだね…。それぐらいなら…。」家庭科実習の参考にもしたいし、お祖母ちゃんを迎えに行く道すがらにあるスーパーだし…。少しだけなら…。

「決まりね。じゃあ…。終わったら校門で。」

授業終わりに校門へ行ってみると、20人ぐらいの女子中学生の塊がそこにはあった。

一緒にスーパーに行くのは、教室で話してた2~3人だと思ってた。集団の中には隣のクラスの子達もいる。

『まただ…。』わたしが何かをするって聞くと腰巾着が湧いて出る。幼い頃から変わらないこと…。本当に面倒。

「あっ。来た来た。」わたしが来たことを知って、塊は形を変えながら駅のスーパーへ向かって行った。


駅のスーパーは1階は生鮮・食料品売り場、2階は日用品売り場、ってなってる。

その2階には、服屋や手芸用品店もある。

目的階に着くと塊は蜘蛛の子を散らすように各々見たいとこへ散らばってった。

とりあえずわたしは『家庭科実習の参考になるかも…。』って思い、手芸用品店に向かてみる。

『なによぉ…。家庭科実習のために来てるのに…。誰もこないじゃない。』他の子達は洋服を見るのに忙しいみたい…。

手芸用品店自体、あまり人気が無いのかお客さんは全然いない。店員さんすらもいない。

わたしにとっても全然興味ない場所なんだけど…。『実習のため…。来たくて来たんじゃない…。しょうがなく来たの…。』って、自分自身への言い訳を思い浮かべながら、ボーっと店内を見ていた。するとそこに知った顔を見つけた。

『確か…。小学生のとき同じクラス…。』って、考えを巡らせていたその時…、彼女は棚の商品を自分の鞄に突っ込んだ。そして速足で手芸用品店を出てった。

『あっ。』本当に、あっと言う間の出来事だった。

『万引きだ…。』理解するのにしばらくかかった。理解すると、急に胸がドキドキした。

『頭に血が上る…。体が軽くなる…。』って、思った次の瞬間、体中の血液が全て地面に吸い取られるような感覚に襲われる。膝から崩れ落ちそうになる体をどうにかこうにか自力で支えてた。

「ゾクゾクした。」「鳥肌が立った。」なんて言葉では言い表せないほど、今まで経験したことないほど、あの時のわたしは興奮してた。

そしてわたしはあの子の行動をなぞるように棚の商品を手に取った。わたしの体の中の血液が沸騰するのが分かる。すごい速さで心臓が鼓動を打ってる。

手にした物を素早く鞄の中に入れた。そして、しばらくそこにじっとしてた。相変わらず、心臓は激しく鼓動を叩き続けてる。けど、血液のたぎりは収まってきた。その代わりに、お腹の辺りからすごく熱いものが込み上げてくる感覚を得た。

その感覚は、息絶え絶えの全力疾走後の爽快感に近いものに思えた。

そして頭は段々と冷めていく。『別に欲しかったわけじゃないけど…。』って、意味不明な得心とともに笑みを浮かべてその場を離れてようと…。

「ねぇ…。」心臓が飛び出るかと思うほどドッキってした。声のした方にゆっくりと首だけ回す…。

「今日子、まだ大丈夫?」声の主は一緒に来た同級生だった。

「…ううん。…もう帰るね。お祖母ちゃんを迎えに行かないと。」うわずらないようしたつもりなのにうわずってた。

「そう。じゃあ、またね。」

「…うん。またね。」わたしはいつもと変わらない素振りでいることに努めながらこの場を離れた。

『最初は嫌嫌だったけど…、今日、ここ来て良かった。』誘ってくれた同級生に感謝した。


『ドキドキしたけど、案外と簡単…。お祖母ちゃんのお財布からお金を抜くより緊張しない…。それに、ゲームみたいで楽しいかも…。』この時のわたしは、世間一般で言われる【犯罪行為】を楽しく思ってる自分自身の思考をとても魅力的に感じてた。

まるで、前人未到の事をやり遂げたような達成感を抱いたまま1階の出口に向かってると、見知った人影を発見した。『パパだ!』高揚した状態のわたしは、こんな所でパパに出会えた偶然に何も考えることなく、喜びいさんで近づこうとしてた。すると…。

パパは売り場にある缶ビールの一本を持つと徐に蓋を開けその場で飲み出した。

「お客さん。お客さん。困りますよ。勝手に飲んじゃあ…。」慌てて店員が駆け寄る。

「すまんすまん。喉が渇いていたんで…。金ならあるから…。」

「そういう事じゃなくって…。買ってから飲んで下さいよ。」

「そいつは悪かった。これが切れると我慢できなくってさぁ…。」

「そんなことはいいですから。お金払って、外で飲んで下さいよ。」

「分かった分かったよ…。」って、言うと、ズボンのポケットから探し出した小銭を店員に渡した。その上、勝手に飲んだ飲みかけの缶ビールを飲むことを止めないでスーパーを出てった。

一連の傍若無人な出来事をぼんやりと眺めてたわたしはハッと気が付いた。

『パパが言う【く・す・り】ってお酒だったんだ…。』って…。

『だったら簡単に手に入るじゃない…。』って…。

本当に今日はここに来て良かった。『みんな。誘ってくれてありがとう。』


高校生になった今でも、あの時万引きした商品はまだ机の引き出しの中にある。なぜか捨てられない。ただ、たまにそれが目に入ると、あの時の衝動や興奮を思い出す。体が熱くなる。

パパとの関係も中学の頃ほど頻繫じゃなくなったけど続いてはいる。会う回数は減ったけど、パパって存在が、わたしの精神的な支えになってくれてるのは間違いない。おかげで平穏な生活を送れてる。

ただ、パパはお酒に対する依存度が高くなちゃてるみたい。わたしに会うと「何はともあれ」お酒を飲むことが最優先みたいで、それが済まないとまともに話をできる状態じゃない。

だから、最近は先にわたしがお酒を買って渡すようになった。そうしないとパパはじっとしてることもできないから…。初めてお酒を渡した時は、パパはかなりドギマギしてたけど、今じゃあ馴れたもん。もらっているお小遣いで足りなくなったらわたしがお店からお酒を取ってくる。

お祖母ちゃんが不信に思ってからは祖母ちゃんのお財布には手をつけてない。

お祖母ちゃんに疑われるのも、お祖母ちゃんを悲しませるのも、嫌だから…。

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