第19話
「眼の所為で同じ魂に何度か襲われているのよ」
「...襲われるっていうのは物理的な被害なのかい?」
この世界の霊程度では物質に干渉できると言ってもそこまで強力ではないはずだ。どの程度の攻撃性を持って逢真に如何なる実害があるのかを確認する。
「最初は本当に対した事無かったの。初めて見つけた時に驚いちゃってそれ以降は多分見える人間だと認識されて小さな嫌がらせを何回もやってきた...」
「小さな嫌がらせか。それが過激化したことは?」
霊の干渉能力はやはり高くは無さそうだ。嫌がらせ程度しか出来ないのであれば軽く終えるだろう。
「無いよ。部屋の物を宙に浮かせたりとか、私を軽く持ち上げて飛ばすとかそのくらい。後はーそのー言いにくいんだけど...スカート捲られたりとか」
「なんて低俗な...まずは疲弊の原因であるその霊体をどうにかしようか。眼のONOFFは慣らしていくしかないね。俺自身は魔眼を持っていないから言伝でしか教えられない」
方針として先んじて彼女の悩みの種である霊体を対処することにした。根本的には悪戯好きの霊体が最も実害を与えている。常に他者の魂を見続けるのも酷ではあるが、自分自身の力で切り替えができるようになってもらう他ない。
「ありがとう!本当に困っていたから真剣に相談にのってもらえて嬉しかった。」
「御伽草さんの役に立てて光栄だよ。それじゃあ早速案内してもらえるかな」
「大丈夫だよ。大体は私の家の周辺で待ち構えているから直ぐに会えると思うよ」
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