第8話
なんやかんやとあって出席と入学式は終わった。出席はそれはもう凄かった。全員が全員元気よくハキハキと声を出していた。背後にいた瀬戸内もさっきの薄暗い雰囲気はどこに行ったのか、体育会系の男子くらい声が出ていた。というかで過ぎて怒られていた。その後は背後からブツブツと失敗しただのなんだなと陰鬱な呪詛が延々と垂れ流されていた。
入学式はこれといって大きな問題もなく普通に終わった。校長先生の話を長々と聞かされるのは苦痛であったが、初日から遅刻してきた別クラスの馬鹿のお陰で途切れた。そいつが入ってきた事で校長先生の集中が途切れて時間に気づいたのだ。端っこで担任と思われる教師から叱られていたがブレイブは心の中で感謝をしていた。
舞台は体育館から戻ってまた教室。教壇に登った教師景巖はにこやかに話しはじめた。
「今日からお前たちの輝かしい高校生活が始まる訳だ。入学式も滞りなく終わり、後は
几帳面な性格なのか、丁寧に分けられたプリントが教卓の上に置いてあり、テキパキと最前列の生徒たちに配っていきスムーズに配り終わった。教師からの連絡事項も淡々と終わり、ブレイブの待っていた自己紹介の時間がやってきた。
「堅苦しいのはこのくらいにしようか。お待ちかねの自己紹介の時間だ。出席番号順に男女交互にやっていこうか」
(よし!きた!ここで成功させて友人をつくるぞ!)
楽しい学園生活を求めるブレイブは大勢の友人を作りたいと考えている。学園祭に体育祭、更にはカーニバル吹山というこの学校独自のイベントがある。それらのイベント事を100%楽しむにはやはり友人は必須。ここで良い感じの自己紹介ができれば問題なく達成できるはずだと意気込む。朝霧とその隣の女子生徒、
「はじめまして!
可もなく不可もなく無難にブレイブの自己紹介は終わった。
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