第3話
ちょっとモテてるんじゃ……?って思ったのは世間で言うJKになった頃だった。
初めての環境、初めての知らない人達、そして初めて知った進展のある恋。
ちょっとだけ周りより物知りだっただけ、周りに沢山大人が居たからそうなっただけ。
なのに大好きになった人から言われる"良い女"ってやつを演じないといけなくなった気がした。
手が触れるだけじゃ無い、進展のある恋はドキドキするし特別な距離感が私にいちばんを与えてくれる気がした。
誰とも比較される事のない、誰とも分け合わない可愛い、大好きがここにある気がしてた。
好きをくれる人がたくさん増えて、それは私の大好きな人も同じだった。
私だけの可愛いも、大好きも、私だけじゃなくっていっぱいあるんだってことにはビックリしたよ。
仲がいい友達のカップルが羨ましくて、話を聞くのが楽しくて聞いている内に覚えた束縛って言葉はちょっと怖く感じたけど魅力的にも思えた。
だって二人はそうやってふたりだけの世界を作ってたしお互いが絶対的ないちばんだったから。
だから私もそうなりたかった、けどそうしたら私は彼の良い女じゃ無くなっちゃったみたい。
女の子と二人で寝室で遊ぶのはだめな事でしょ?
その子達、私のこと馬鹿にしてたよ?いいの?
私にとってのいちばんは彼だけど、彼にとっての私は何番目?そうやって恋ってふたりだけの世界じゃないことを知った。
そして束縛は使い方を間違えちゃいけないって事も。
傷ついたけど、傷つけてて
いちばん大切な筈なのに傷つけちゃったことが悲しかったし、取り戻せないことが苦しかった。
それでも全部の初めてをアナタにあげたことを後悔はしなかった。
紛れもなくアナタがいちばんだったし、少しの間だけでもアナタは私にいちばんをくれたから。
だから、大丈夫。
私は、大丈夫だよ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます