第3話

ちょっとモテてるんじゃ……?って思ったのは世間で言うJKになった頃だった。


初めての環境、初めての知らない人達、そして初めて知った進展のある恋。


ちょっとだけ周りより物知りだっただけ、周りに沢山大人が居たからそうなっただけ。


なのに大好きになった人から言われる"良い女"ってやつを演じないといけなくなった気がした。


手が触れるだけじゃ無い、進展のある恋はドキドキするし特別な距離感が私にいちばんを与えてくれる気がした。


誰とも比較される事のない、誰とも分け合わない可愛い、大好きがここにある気がしてた。


好きをくれる人がたくさん増えて、それは私の大好きな人も同じだった。


私だけの可愛いも、大好きも、私だけじゃなくっていっぱいあるんだってことにはビックリしたよ。


仲がいい友達のカップルが羨ましくて、話を聞くのが楽しくて聞いている内に覚えた束縛って言葉はちょっと怖く感じたけど魅力的にも思えた。


だって二人はそうやってふたりだけの世界を作ってたしお互いが絶対的ないちばんだったから。


だから私もそうなりたかった、けどそうしたら私は彼の良い女じゃ無くなっちゃったみたい。


女の子と二人で寝室で遊ぶのはだめな事でしょ?


その子達、私のこと馬鹿にしてたよ?いいの?



私にとってのいちばんは彼だけど、彼にとっての私は何番目?そうやって恋ってふたりだけの世界じゃないことを知った。


そして束縛は使い方を間違えちゃいけないって事も。



傷ついたけど、傷つけてて


いちばん大切な筈なのに傷つけちゃったことが悲しかったし、取り戻せないことが苦しかった。



それでも全部の初めてをアナタにあげたことを後悔はしなかった。


紛れもなくアナタがいちばんだったし、少しの間だけでもアナタは私にいちばんをくれたから。


だから、大丈夫。


私は、大丈夫だよ。

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