第21話. 遠征とグランドル王国2

その次の日、計画に移すため、コウタローとアリストは情報収集のため魔王城の中を駆け回る。

アリストはここ数日の活躍により魔王城の中でもかなり有名人になっていた。

英雄アリスト、魔族最強、時期魔王など

魔族からの尊敬の眼差しはアリストは嫌な気はしていなかった。

 

「あっ。人類の敵!地獄の執行人だ!サインしてください!」

書物庫でたまたま会ったのは同じく魔王軍幹部、怠惰のセツナ。


「黙れ貴様!その名で私を呼ぶな!」

 ドスの効いた声で、セツナを睨み返す。

「えー。俺悪いこと言った??」

 そう言ってコウタロー方を見る。

コウタローもなんとも言えない顔してセツナの方を見返す。


「セツナ。お前のようなダラけ切ったような奴が書物庫になんのようだ。ここは休憩室ではないのだぞ。」

「いや。俺は元の世界に帰るために毎日ここでダラダラとお勉強してるのよ。俺、皆んなと違って事故的にこっちの世界に来たから、前の世界でやり残したことがあって…」

「ほう?と言うことはどこになんの書物が並べてあるくらい言えるんだろうな?今すぐグランドル王国の地図と行き方を教えろ。至急必要なんだ。」

 真剣な表情を問うアリストにセツナは親身になって考えてくれた。

 

 「グランドル王国って勇者を送ってきてる国かよ。手っ取り早く、王都陥落させる気なの?すごいなアリストちゃんは。」

勝手なセツナの妄想により、アリストの目的は王都陥落になった。


 書物庫はここ数年、セツナが管理をしているため、国営図書館のように綺麗な作りになっていた。

 そんな書物庫からセツナはA1サイズの地図を持ってきた。

 

「地図をコピーしたいんですけど、コピー機とかってありますか?」

 不意にコウタローは刹那に尋ねた。

 

「コピー機は作って欲しいんだけどなー中々そう言うの作れないみたいでさー。欲しいんならグランドル王国に行けば地図くらい売ってると思うからそっちで買う方がいいよ。

 

 そう言って地図を大机にセツナは広げ出す。


……えーっと。一般的な方法は馬車で中立地帯、精霊の泉まで行って、転移門使うのが一番かなー。馬車だと2ヶ月かかって大変そうだから、ドラゴン使えば?半日くらいで行けるだろ。けど通行許可証持ってないと、基本魔族は国境で殺されると思うよ。国境入っちゃった後はローブと帽子で身を隠せばアリストちゃんとコウタローなら大丈夫だと思うよ。」

 紙に行き方をを書きながら話してくれた。

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