第7話. 魔王軍幹部と雷帝勇者1

クソ会議から数週間、有言実行。

コウタローとアリストは勇者達と戦っていた。

と言うか襲われていた。

「雷帝!!!」

その一言で地面を破るほどの雷を勇者は落としている。


「うぎゃーー。」

 黒煙を上げて、アリストは立っていた。

「アリスト様!!!!」

 なんてこった。勇者セダールがこんなに聞き分けのないやつだと思わなかった。



 数分前の事だ。

 

 アリストはセダールをトトリス領コタール草原にて勇者を発見。

アリストは勇者セダールに挨拶してくると言い、コウタローを少し離れた洞窟に残し1人て行った。


「私は元勇者、魔王軍幹部アリストd」

 アリストは魔王幹部らしく、ドラゴンニュートの翼を生かし、仰々しく登場してみせた。

 その結果、勇者側現場は大混乱になっていた。


「おい!魔王軍幹部が現れたぞ。みんな攻撃体制をとれ‼︎」

「私が魔法で援護します!!勇者!!」

「さっき魔物に武道家がやられたって言うのに魔王幹部かよ。やってらんねーな。」

 勇者は額に汗をかき、先ほど戦闘があったのか、自らの傷を回復魔法で癒す事もせずに刀を構えた。


「話し合いを…」

 アリストは話し合いをしたかった。

 私も元勇者、話しあいで解決して見せる。コウタローにそう約束してやってきた手前、手は出せない。


しかし、勇者側は違った。先ほど倒した魔物が魔王幹部の配下の者で、踏まなくてもいい虎の尾を踏んだと勘違いしている。

「僧侶は武道家に回復魔法を!仲間は絶対に死なせない‼︎」

 

「話し合いを…」

アリストは勇者側の混乱に気がついた。

なぜそんなに魔法の詠唱をしているのか不思議だったが、攻撃魔法ではないのでまだ話せばわかると思っている。

 

「果たし合いだと…くそっ!魔法使い俺に支援魔法をかけろ!お前はら武道家をつれて逃げてくれ。

 大丈夫だ。相手も一対一の果たし合いを所望の様だしな。」

「勇者、罠です!私達も行きます!」

「バカやろー!武道家は俺を守って重症なんだ!僧侶は回復魔法、魔法使いは俺に支援魔法の後、武道家と僧侶を守るための防壁魔法だ。」

「勇者!!」

「俺は勇者、雷帝セダールだぜ…幹部如きじゃ死なねーよ」


 アリストは気がついた。遠くで話したからうまく聞き取れなかったと言うことに。

 すかさず訂正をいれ、和睦を望んでいることをアピールする

「いや。果たしてじゃなくて…」


 

「いざ参る!雷帝!!!!」

勇者の雷帝の一言は魔剣サンダロイドの攻撃を誘発する。対象はもちろん魔王幹部、憤怒のアリスト。

 

上空に居たせいもありアリストに雷が直撃。

あまりの出来事にアリストは悲鳴をあげた。 

「うぎゃー。」

そしてら黒ゴケになり落下。地面に一度は落ち、ゆっくり立ち上がる。

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