目が覚めたら、将来殺される運命の王子様になっていた

bbキャンセル君

第1話

鳥のさえずりが異様に五月蝿くて、目を覚ます。

此処はどこだ?

見覚えのない、森の中。

頬をつねると痛いので現実ということだろう。

俺は立ち上がり歩く


『ミレニアム王子』

『うわー!母さん!?』

母さんそっくりの声が聞こえる、王子って誰だよ

辺りを見渡しても該当する人が見当たらない。


『何を言うのですか?王子』

キラキラのエフェクトと共に現れる・・・・

妖精さん、じゃなくて母さん。

なんなんだよ、夢にまで登場させんなよ。期待させやがって


口からキラキラモザイクが飛び出すとこだったわ。

・・・・ごめんな、今の例えキモかったな。


『いいですか王子、貴方は逃げなければなりません。貴方の国は敵国の王子、リラスに滅ぼされました。国民も王も皆滅ぼそうとしています。だから』


『じゃあ俺が皆を守るために戦う』


『ダメです!貴方は生き残りの希望なのです!』


『そんな事知るかよ、俺は行くって決めてんだ。それに勝算ならあるしな』

だってこの世界は俺が読んでいる小説の世界に非常に似ている。


結末は、国を守ろうとしたミレニアム王子はリラスに殺されるけど、そこは俺の力で変える。


『だからさ、止めるなよ、母さん』

俺は母さ・・・・妖精さんとすれ違い、森の外を目指して歩いた。

『王子・・・・』


ふんふふーん

俺は今とてもワクワクしている

なんたって小説の世界の中だぞ!

今流行りの転生したら、なんちゃらだ!

的なアレだろ。

ファンタジー小説大好き人間なら一度は転生したいと思うだろ。


お!もう少しで出口だ!


さらに明るい日差しが差し込み、思わず目を閉じる。


光が収まったと思ったらそこは

自分の家だった。


『ああああ!くそっくそっ!』

自分のバカとも連呼しながら、枕に何度も何度も、パンチをくらわした。



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