第2話 キラキラしたK君の景色

 キラキラ輝いた顔つきのK君。

小学校、中学校までは

気分良く過ごしていたようだ。

暗黒の高校時代。

K君は毎日、近所の堤防沿いを静かに歩いた。

来る日も来る日も歩いた。

雨が降っても暑くても。

とにかく、ひたすら歩いた。

 やがて、日々の想いを吐き出すために

日記を書くようになった。

そして、高校卒業と同時に

実家の自分の部屋に籠り

散歩以外出てこなくなった。

K君は文章を書き続けた。

 両親からK君を見ると

ずっと夢の中で生きているように見えた。

K君はついにパソコンの投稿サイトで

自分の作品を投稿するようになった。

何が切っ掛けかは分からなかったが

作品が編集者の目に留まり

書籍化が決まり運よく作家になった。

K君はまだ覚めない夢の中

小説を書き続けている。

K君は今も堤防沿いを歩いている。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る