第8話 悲しみよ、こんにちは サガン
サガンは本書で350億円以上の印税を手にし、ある意味破滅的な生活を送るきっかけになったという。という伝説も伝説だ。痺れる。セシルは悪魔的な美少女。淡麗な文体に夏のバカンスが続く。こんな文章を18歳の美少女が欠けたのだから神様は奇跡を起こすのだな。私が18歳の時も小説を書いていたけど、(その小説が運よく太宰治賞に二次まで残った)ここまでは上手くなかった気がする。ただ早熟作家は危険なことも多い。多額の印税を手にしたサガンは幸せだったのか。小説って夏休みのつまらない昼下がり、堕落と貪りながら読み耽る小説や文学、詩集などがある意味の幸福だと思うから、こんなに早々と幸せを獲得すると人生がそりゃあ、おかしくなってもしょうがない。
考える。そんな伝説を前にしても『悲しみよ、こんにちわ』は燦然ときらめく。
≪印象に残った一行≫
冒頭の『悲しみ』にまつわる表現は18歳の時、ペンでチェックを入れた痕跡がある。
悲しみに名前を付けるのならば、ね。
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