おじんさん、2人の美少女に囲まれる
「じゃあリッカちゃんが新しくパーティーに入ったということで、記念のオフコラボ始めるか!」
俺はビール片手にそう言った。
「かんぱーいです!」
「か、かんぱいよ!」
《いやーこのパーティーも形になってきな》
《おじさん、両手に花じゃんw》
《おじさんが一番かわいい》
《↑濃いファンがいるな……》
「リッカちゃんの加入で、さらに俺たちのパーティーが話題になってたよ。みんなのチャンネル登録者数もまた増えたね」
──『おじさん』 チャンネル
「リッカさん、上級魔法バンバン使えて本当に頼りになります!」
──『
「ふふーん! どんなもんよ!」
──
リッカはない胸を張ってドヤ顔をしている。
「700万人突破おめでとう、リッカちゃん」
「700万人はすごいですよ、リッカさん!」
「まぁ、私にかかればね! ……でもみんなのおかげもあるっていうか、ありがとうっていうか……」
リッカは顔を赤くして、指をつんつんしている。
その様子を見て、俺とうららは顔を見合わせクスクスと笑う。
「な、なによぉ!」
「なに、ほほえましいなってね」
「照れてるリッカさん、かわいいです!」
「は、早く宅配ピザ食べるわよ! 冷めちゃうわよ!」
リッカは目の前のピザを皿にとり、かぶりつく。
「どちゃくそうまいじゃない! うめ、うめ、うめ……」
「じゃあ、俺たちも食べようかリッカちゃん?」
「はい、そうですね」
《飯テロ》
《俺も宅配するかな……》
《リッカちゃん、そんなに食ったら太るぞw》
♢
「ごくっごくっごくっ! プハー! キンキンに冷えてるな!」
俺はビールを一気に飲む。ダンジョン帰りのビールだけはやめられない。
「じっー……」
「じっー……です」
2人が俺のビールを見つめていた。
「ダメダメ。お酒はハタチになってからだぞ?」
「分かってるわよ。アンタがそんにうまそうに飲むから気になっただけよ!」
「実際、ビールっておいしいんですかね?」
うららが小首をかしげる。
「さぁ? 苦いってのはよく聞くわね」
「そんなに気になるなら、ノンアルコールビールあるけど飲んでみる? 雰囲気だけはつかめると思うよ?」
俺は冷蔵庫にノンアルコールビールが残っていたことを思い出す。
ダンジョンに行く前に、たまに飲んだりするのだ。
「でかしたわよ! オジィ!」
「お願いします! おじさん!」
2人は目をキラキラと輝かせている。2人とも好奇心おうせいだな。これが若さか……。
♢
「ごくっ、ごくっ、ごくっ、プハー! なによ、結構イケるじゃない!」
「に、苦いですぅ……」
2人の反応は対称的だ。リッカは将来、酒飲みになりそうだな……。
「ふへぇ、でもなんか気持ちよくなってきたわねぇ……」
「なんだか頭がフワーとしますぅ……」
2人とも顔が真っ赤になっている。
「え!?」
俺は慌ててビールを確認する。うん、ちゃんとノンアルコールだ。0.00%の。
「確かにノンアルなんだけど……。あっ、まさか
「ふにゃあ、おじさーん……えへへ」
うららは俺が座っているソファの横に来て、俺の右腕に自分の腕を絡ませる。
「ら、らによぉ、アタシも負けないわよぉ。ヒック」
負けじとリッカもこちらに来て、俺の左腕を両手でつかむ。
「おいおい……」
《おい、おじさんそこ変われ》
《裏山死刑》
《こりゃおもしれぇw》
「おじさーん、うららの頭なでなでしてくらさーい!」
うららが俺の右腕を引っ張る。
「らによぉ、うららばっかり。アタシも構いなさいよぉ……ヒック」
リッカは俺の左腕を引っ張る。
「あっあだだだだだ! おじさん、四十肩なんだって! や、やめてぎゃあああああああ」
《四十肩……》
《おじさんww》
《おじさんってやっぱ辛ぇわ……》
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【大事なお知らせ】
《如月リッカ編》まで読んで下さり、本当にありがとうございました!
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