おじさん、アイドルとお家でイチャイチャする

 ここは俺の家……なのだが──


「おじさん、登録者数100万人突破おめでとうございまーす!」


 うららがクラッカーをパンパンと盛大に鳴らす。


「うららちゃんも登録者数300万人突破おめでとう! 俺が100万人突破できたのも、君のコラボのおかげだよ」


「えへへー、そう言ってもらえて嬉しいです!」


《おめでとうー!》

《300万か感慨深いな……ついにここまで》

《おじさん、いきなり登録者増えすぎだろw》


 今日はオフコラボ&登録者数記念パーティーをなぜか俺の家で開くことになった。


 まぁ女の子の家には見せたくないものとかありそうだし、俺んちの方がいいか。なんもないし。


「ここで〜うらら達から重大発表〜! なんと〜うららたちは“パーティー”を組むことになりました〜!」


《キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!》

《よかおめ》

《これで安心して配信を見れる……》

《おじさん、うららちゃんを頼んだぞ!》

《私の……私のおじさんが……》


 そうなのだ。ダンジョン配信後にうららからパーティー作りませんかと提案された。


 もちろん、俺が断る理由もなかったし、むしろありがたい。


「でも、ほんとに俺でよかったのかよ? 他にもマシなヤツなんざ腐るほどいるだろうに」


「そんなことないです! そ・れ・に・忘れてたんですかぁ? “うららを守る”って言ってくれましたよねぇ〜?」 


 彼女はニヤニヤしながらをこちらを見つめてくる。


「“俺だけを見てろ”でしたっけ〜?」、


「うっ、うわあああああああ! 俺はみんなが配信見てる前でなんて恥ずかしいこと言ったんだ! いっそ殺してくれ!」


 俺の顔が真っ赤になる。か、完全にイタイ奴じゃないか!


《おじさん、カッコいいぞーw》

《ヒューヒュー!》

《おじさん、、顔真っ赤w》


「ぎゃあああああ!」


「でもでも……格好よかったのはホント──ですよ?」


 彼女は頬を赤らめてポツリとなにかをつぶやいた。


「──え? なんだって?」


「どこの鈍感系主人公ですか!?」


「ごめんな……おじさんもう歳だからか知らないけど耳がね……」


「あっ、なんかすいませんでした……」


「若いっていいね……」





 配信も終わり、俺たちはパーティーの後片付けが終わった。


 俺がソファーでお茶を飲んで一息いれていると、うららが隣に座ってきた。


 するとうららは両腕を俺の左うでに絡めてきた。


「えへへ……!」


「う、うららちゃん!? なななななななななななにを!?」


 彼女の桃の様な匂いと胸の感触にドキドキが止まらない。動悸じゃないよな? 最近増えてるんだよな……。


「また人と一緒に冒険ができるだなんて思ってもなかったから。独りじゃないって思ったら嬉しくてつい……」


 今までの彼女の孤独を思うと、胸が込み上げるものがある。


 俺は彼女の頭をなでる。その孤独を少しでも和らげられるように。


「あっ……」


「今までよくがんばったね」


「おじさん……」


 俺がなでるのやめると


「もっと……」


 なんて言ってきた。


「もっとなでてください……。落ち着くん……です」


「ふふっ、まるでネコみたいだな」


 白いネコミミフードもあいまって、本当にそう見えた。


「にゃ……にゃあ」


 彼女は恥じらいながらそう口にした。


「あざといなぁ! さすがアイドル!」


「ふふ、ファンサ……です!」



────『おじさん』チャンネル登録者102万人』


────『姫乃うらら』チャンネル登録者304万人』



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【大事なお知らせ】


『姫乃うらら編』まで読んで下さり、本当にありがとうございました! 


・作品フォロー

・ページ下にある“☆で称える”の+ボタン3回押し


 作品を書く励みにとってもなるので、よろしければぜひお願いします!


 






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る