第三話『世界の在り方』

 ピンポーン!ピポピポピポピポピンポーン!ドンドンドン!ピンポーン!


「うぎゃぁぁぁ!エマさッ…たすッ…けッ…」

 バキッゴキッドゴゴゴゴ…


 朝からピンポン連打する勇者ユーマ、それをサッと絞める秘書レイ、さらにそれを遠い目で見つめる凄腕回復術師エマ。


「うん、いつも通りだな」

 また更にそれをレイの淹れたコーヒーを呑みながら遠い目で見つめる俺…


「うん…いつも通りだな」


 おっと、同じセリフを言ってしまった。失敬失敬…

 これに慣れてきてしまった自分が怖い


「こんな事に慣れないで欲しいな…」

 いつの間にかいるユーマくん、いつからそこに居たのかな?


「おっと、読心術か?気持ち悪いな…」

「君は顔に出やすいんだよ…!流石にキレそうだ…!」

「それはすまん。まぁ、お前のピンポン連打を止めればレイもボコボコにしてこないだろ」

「それは駄目だ、僕のキャラがピンポン連打する人みたいになっている以上止めるわけにはいかないんだ」

「????…そうか」

 何言ってんだコイツ…


 ☆★☆★☆★


「さて、話しをしよう」

「鼻塩塩?」

「違う。…まって?君ボケ側だったっけ?違うよね?やめてくれ、ややこしい」

「スマンな、でも話し合いをするならまずはコーヒーブレイクからだろ?」

「どこの常識だい…?もういい!会議始めるよ!?」

「了解」


 ☆★☆★☆★


「さて、早速だけどどうすれば人族と魔族が仲良くなれると思う?」

「まぁ、先祖代々培ってきた深い溝を埋める必要があるだろうな」

「言い方はあれだけどまぁ、間違ってないね…」

「おう」

 まぁ、お互い恨み合うように、教育されている様な所はあるからねぇ…


「僕はやはり架け橋が必要だと思うのさ。『勇者』と『魔王』。この2人が架け橋になる事によって大人達は無理でも子供達から常識を変えていけば次の世代からもう恨み合う子たちが生まれないだろ?」

「そうだな。じゃあオレとお前が架け橋になった所で他の『魔王』と『勇者』はどうするるんだ?ここまで話が通じるのも俺くらいじゃないか?」

「え?…『魔王』ってマオだけじゃないの?何人もいるの?」

「そうだぞ。俺含めて7人だな。勇者だって何人もいるだろ?魔王の3倍くらいいなかったか?」

「うん、22人いるね」

「ちなみに魔族領は『傲慢プライド』『憤怒イーラ』『嫉妬エンヴァー』『怠惰アケディア』『強欲グリード』『暴食グラトニー』『色欲ラスト』の7人で統治範囲が分けられているんだ。ちなみに俺は『怠惰アケディア』の魔王で統治範囲が1番小さい。」

「絶望的じゃ無いですかヤダー」

「勇者はどんな感じなんだ?」

「勇者は数が多いから面倒臭いんだよね〜。…えぇと、確か【愚者フール】【魔術師マジシャン】【女教皇ハイプリーステス】【女帝エンプレス】【教皇エンペラー】【法王ヒエロファント】【恋人達ラバーズ】【戦車チャリオット】【ストリングス】【隠者ハーミット】【運命のウィールオブフォーチュン】【正義ジャスティス】【吊るされたハングドマン】【死神デス】【節制テンパランス】【悪魔デビル】【タワー】【スター】【ムーン】【太陽サン】【審判ジャッジメント】【世界ワールド】…で、全部かな?」

「多いな!?よく覚えてんな〜…」

 多すぎるだろ…こんなん魔王軍ボロ負けじゃねぇか


「まぁ、暗記は得意だからね〜」

「それにしても現状が7対22かまだ他の魔王たちが死んだって報告が無いけど…もしかしてお前ずば抜けて強かったりするのか?」

「う〜ん、戦ってる所見た事ないから分からないな…まぁ、分かるのは全員別の世界から召喚されたって事かな?僕と同じ世界の人もいたけど違う世界の人も居たからなぁ」

「まぁ、でも流石にその人数いて1人1人がユーマくらい強かったら魔族完全に負けてるだろうし多分ユーマが強いだけだな。んで、ユーマはどれなんだ?」

「僕?僕はねぇ…あんまり言いたく無いんだけど…【愚者フール】だよ…」

「だろうな」

「やっぱりだ!そんな反応すると思ってたから言いたくなかったんだ!」

 それは自分がヤバいって自覚あるって事じゃねぇか


 ☆★☆★☆★


 まぁ、整理するほどじゃないが、整理すると魔王が7人、勇者が22人、1人1人がユーマほど強いなら戦いが終わっているはずだが拮抗状態の為ユーマが特別強いと考えるのが普通…か。

 …整理するほどの内容じゃなかったなまだ。


「じゃあ、数の少ない魔王の説得から始めた方がいい感じかね」

「そうだな…魔族って基本的に王の言う事には従うやつが多いからトップの説得が出来れば強いな」

「ちなみに誰がオススメなんだい?僕的には『色欲ラスト』さんだと…」

傲慢プライドだな。』

「えぇ…なんでさ…」

「ヤツは傲慢だ。それ故に自分が1番強くて偉いと思ってる。だからヤツは力比べ話し合いで勝てれば要求は通せるだろうな。」

「なるほど、チュートリアルって感じか…分かりやすくていいね」

「そうだな、それで?いつヤツの領地に行くつもりだ?俺も同行しよう」

「そうだね、今から」

「今から!?」

 馬鹿かコイツは?あぁ、コイツは馬鹿だったな

「準備を始めて明日には出発したいね」

「なんだ明日か…いやう〜ん明日でも早いとは思うけどな…仕方ない、準備するか」

「うん!じゃあ僕は家に帰って準備してくるね〜!」

 そう言って遠足前日みたいな顔をして帰っていった。


「嵐のような男だなアイツは…」

 巻き込まれなきゃいいが…と言おうとしてもう十分巻き込まれている事に気づいたマオは大きなため息を吐いた。







 ーーーーーーーーーーーーーー

 あとがき


 なんか会話が多くなっちゃうんですよね〜…困ってます…

 それに説明を入れようとしたら話題を変えようとすると不自然な感じになっちゃうんですよね…いい感じの対処法を教えてもらえませんか?


 七つの大罪やタロットカードの大アルカナの所打つのがとても面倒でしたね…

 間違えてる所があったら是非教えて下さると助かります!


 それでは面白かったらフォロー⭐️❤️お願いします!

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