第一話『お薬飲めたね』

 魔王は悩んだ。

 あんな演説を聞かされてなにも思わないほど魔王は冷たくない。しかし、勇者が帰った後に思いついてしまったのだ。勇者を倒す方法を。


 そして悩んだ末に出した答えが

「この方法を使って倒せなければ俺も勇者に協力してやるか…」

 そう思い立ってからの魔王の行動は早かった。すぐに秘書を呼び計画を立てる。

「よく来てくれた、レイ。勇者を倒すための作戦を思いついたからそれに必要な道具を用意して欲しい。」

「私は魔王様の秘書です。来ないわけがありません。何を用意すればよろしいでしょうか?」

「そうだな『勇者を女の子にしちゃおう☆作戦』をするつもりだから勇者の性別を女にする薬を用意して欲しい。」

「…は?えーっと、魔王様は勇者を女にして何をするつもりで??」

「何をって、女になったら多分弱くなるだろ?それで倒すんだ」

「…なるほど一時間ほどで用意してみせます。少しお待ちを。」

「流石の速さだな。ありがとう。」

「いえ、それが私の役目なので」


 こうして魔王はレイから薬を受け取った。製造工程は分からないがレイなら大丈夫だろうと考えその薬を冷蔵庫にしまうついでにワインを取り出す。この世界は魔術が発展しているが勇者のような転生者が少なく無いので自然と冷蔵庫のような物も出来ていくのだ。


 そして魔王は1時間ほどワインを飲み続けワインが無くなったため新しいワインを冷蔵庫から取り出した。…はずだった。

 魔王は酔っていたのだこれから飲む物の中身を確認しない程には。そしてそのワイン(?)も飲み干し深い眠りについたのだった。


 〜次の日〜


「ほあ〜」

 大きな欠伸をしてベッドから起き上がる魔王。しかし、そこで違和感に気づく。

 服がいつもよりも少し大きい…いつもならない背中にある髪の毛が当たる感触、魔王は最悪の考えに行き着いた。だが、最後の希望を込めて鏡を見た。

「お、お…」

 声が震える。

「女の子になってる〜〜〜〜〜〜!?!?!?」

 魔王の考えはあっていたのだ。酔ってワインと間違えて薬を飲み、長髪の女の子になってしまった。女の子になった理由なんて考えるまでも無いのだ。


 そして、大声を出せば何が起こるのかも考えるまでも無い。

 勢いよくドアが開く。

「魔王様!どうなさいました、か…」

「あ、あば、あばばばばば」

「貴方誰ですか?なぜ魔王様の部屋に、いや、魔王様は何処へ…」

 レイはそう言うと何処からかナイフを出し、構える。

「いや、俺だ!俺が魔王だ!だからそれをしまってくれ!」

「ほう、魔王様の名まで騙るとは…余程死にたいようですね。」

「いや、ホントだから!間違えて薬飲んじゃったんだよ!」


 信用してもらえるかな…結構容姿変わっちゃったもんな…

「薬?…あ、そういえば昨日渡しましたねそんな薬…そうですか、成程…では質問を魔王様の1番好きな酒のおつまみは?」

「○の種」

「どうやら間違いないようですね…」

 あ、それで納得してもらえるんだ…

 ありがとう柿の○。君のおかげで俺はまた生きれる。

「俺が女の子になったらアイツを女の子にしても決着がつかないよな…作戦は失敗か…」

 そう言って微笑む。魔王もなんだかんだ言って結局毎日戦っていた為、勇者との間に友情のようなものを感じていたのだ。だから人である勇者と共に争いのない世界を作るという選択を出来る事に少し喜びを感じていた。



 To be continued…


 ーーーーーアトガキーーーーーーー


 2話です。一話一話が短めで申し訳ないです。次からはもっと長くする予定なんです。物語書くのそこまで得意じゃ無いんですよ。国語は得意だったはずなんですけどね…

 さてTSしましたよ。勇者との接触は次回に持ち越しです。スミマセン…


 いや〜難しいんですよ物語書くの。むずいっす。細かい描写とかしたいけどめんどくさかったりしてなんか中途半端になっちゃうんですよね…

 じゃあちゃんと書けばいいって話しなんですけどそれも難しいんですね〜

 夏休みの宿題を初日は早く終わらせるぞ〜!って思っても結局最終日にやる感じですかね。伝わって下さい。


 それではまた

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