第8話 地球上空に移住船
僕はおおそよのことをリクから説明を受けた。ビクはもうこの地球にいる。移住船は上空待機中。この状況は打開できないのか?僕は必死で思考回路を巡らせた。目黒さんが「ショウ、無理よ。それよりリク、私達は何をすればいいの?」「それだが。」地球人の大半はビクが大掛かりな空間移動魔法で異世界と転移させる。地球によく似た星だ。ちょうど地球と背中合わせの位置だから転移は容易のようだ。僕らはこの地球で第8惑星人の受け入れの準備だ。」「リク、地球人を残すことはできないのか?」「できないこともないが、ビクの許可がいる。」「ショウ、誰か残したい地球人がいるのか?」「ケイとユウタだ。」「彼らか。僕の友達、幼なじみだ。だけどきっと僕の記憶も消去されているから地球人の彼らは、僕のことなんか覚えていないと思うけど。」僕はリクの顔を覗き込み「それが、そうじゃないんだよな。あのケイがリクのことを気にかけていた。選り好みがひどいケイが。しかも、はじめましてのリクに前から知っている気がするって。」「ほんとうか?」「嘘をついてどうなる。ユウタも前からの知り合いみたいだって。」クールなリクがうれしいさが顔に出ている。目黒さんが「リク、どうするの?ビクに掛け合いつもり?」僕は「リク、正直僕はまだ、バグが、戻っていない。第8惑星のことも思い出していない。中途半端だが、僕は友達を見捨てられない。たとえ、転移する星が今の地球より良い星だとしても。僕は友達と彼らと別れたくない。リク、頼むビクに会わせてくれ。」リクの鼻が動く。リクは嘘をついている時や動揺している時は、鼻が動く。「リク頼む。」僕はケイとユウタと別れたくなかった。単なる幼なじみだ。しかし僕にとっては地球での信頼できる友達だ。“たぶんどこの星とか関係ないんだよな。気が合う。それだけで十分だ。”目黒さんが脳内に侵入する。『そうだよね。星違いは関係ないよね。』「そうだな。」僕は口に出した。リクが「そうだな。」「ビリビクビクー」バリアが裂けビクが登場する。「久しぶりショウ。元気でしたか?地球での少年時代をenjoy しましたか?」僕は少し怒った顔でビクを見た。「ビク、友達を残してほしい。この地球に。僕らと一緒この地球に住まわせてくれ。頼む。「いいですよ。」ビクはあっさり承諾した。僕は驚いた。「えっ、ビク。いいの?」「いいですよ。ショウが望むなら。」僕は喜んだ。「ほんとうに?」ビクの目が光った「もし彼らが、君の友人が、それを望むなら。いいですよ。さて、彼らは、家族や愛する人と離れ離れになってもショウ、君といっしょにこの地球に残るでしょうか?」僕は、はっとした。そうだ。僕は僕の考えで一方方向で決めつけていた。ケイやユウタの意見は聞いていない。僕は何を舞い上がっていたんだろう。ビクの目がまた光。「時間はまだあるよ。ショウ、君の思うまま。」バリアが壊れてビクが消えた。リクと目黒さんは目の前にいる。僕は。僕は考えを整えなくては。
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