憧れの幼馴染
佐々蔵翔人
はじめに
「カタン、コトン。カタン、コトン」
靴を脱いで電車の窓をみつめていることが好きな少年、
家の周りには自然が豊かで森があり、川の
電車好きの中には撮るのが好きな撮り鉄と呼ばれる人と乗るのが好きな乗り鉄が部類されるが
小学生にもなっていないからカメラなんて買えるわけもなく、いつか日本全国の電車に乗って写真を撮りたいという気持ちを秘めていた。
そういえば幼稚園に入る前からプラレールを買って欲しいとお
ある夏の週末、最近どこにも出かけてないからたまには出かけようと発するお父さんの意見が出る。
お昼頃から電車で
急に予定を決めないでと言わんばかりの顔をしているお母さん。対照的にワクワクしてスマホで時間を調べているお父さんと子どもながらにも感じるこの温度差。今日はどんな電車に乗るのかな。
バスで
普段はゆっくりと
和真と同じくらいか少し上くらいで黄緑のワンピースを着た女の子が泣いている姿が見えた。
電車が停止し、扉が開くと家族に何も告げずに電車の窓から見えた女の子を探して小さな体で探していた。息を切らしながら走っていると女の子を見つけた。
「大丈夫?」
さっき電車の窓から泣いている姿が見えたけども、と話しかける。
一緒に駅員室に向かうとその女の子の家族と勝手にどこか行った
急にいなくなったら心配するでしょと怒られるものの車窓から女の子が泣いている姿が見えたことを伝えるとそれならひと言声をかけてと怒られながらも和解をする。
汗かいたし、温泉に浸かって今の疲れを取りたいなと自分で小さな戦士を労わろうと温泉を楽しみに改札を抜けた。
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