第4話「ダークブライトの正体」
遂にスカー達とノイズが接触。
「お前達……別の世界から来た者だな……」
ノイズのボス、ベルアゼスがスカーに話し掛ける。
「ああ……俺達は不老不死の薬を探してる……あんた達ならその存在を知ってると噂で聞いたんでな」
「不老不死の薬か……確かにその存在は知ってる……だが、俺も持ってる訳じゃねぇ。今はある奴がそれを持ってる……」
「ある奴?勿体振ってないで早く教えねぇか!」
ブラウが文句を言う。
「テメェ、ベルアゼス様に向かってその口の聞き方はなんだ?」
ドレイクが前に出る。
「辞めろドレイク」
ベルアゼスがドレイクを止める。
「しかし……」
「不老不死の薬は神の領域だ。そう簡単に手を出す事は出来ない。その神の領域に到達出来た者だけが手に入れる事が出来ると聞く。俺が知ってる限りではその領域に達した者が一人だけいる……」
「そいつは誰だ?」
その頃、グラルガンレクスとジャドスレクスの攻撃に苦戦を強いられるビート、ボイス、星影の3人。
「クソッ……コイツ強えぇ……」
「こうなったら……本気で行くでござる!!」
星影は『獄炎武装』しパワーアップ。
地獄の炎の紅蓮の鎧を身に纏う。
「す、スゲェ……」
「お主達を……地獄の炎で焼き尽くすでござる!!」
「って、ちょっと待て!アイツに炎は効かないんじゃ……」
「……あーっ!?そうであった〜……拙者、一生の不覚でござった〜……」
「おいおいおい、何だよそれ!?策無しかよ!?完全に逆転する流れだったろ!?」
3人があたふたしてる間にグラルガンレクスは攻撃する。
「テメェら……そろそろ死ねー!!」
グラルガンレクスは再び火炎を吐いて攻撃する。
「うわっ!?やべっ!?」
だが、グラルガンレクスの火炎を星影の『獄炎丸』が吸収する。
「ん?……あっ!そうであった!獄炎丸は炎を吸収出来るでござる!」
「忘れてたのかよ!!」
ビートがツッコむ。
「いや〜久しく変身して無かったものでな……面目ない」
「テメェ〜!」
「だが、これで奴と条件は同じだ」
「いや、同じじゃないでござるよ」
「え?」
星影が前に出る。
「獄炎丸の炎は炎を操る者ですら焼き尽くす……」
「って事は……」
ビートとボイスはグラルガンレクスの方を見る。
「あん?何だ?」
「残念だったな、お前らの負けだ」
「ケッ、フザケんなー!!」
グラルガンレクスが突進。
星影は必殺技『奥義·業火一閃』を発動。
グランガンレクスを斬り裂いた。
グラルガンレクスの体は炎に包まれた。
「ぐわぁぁぁっ!?ぐっ……こんな炎……全部吸収してやるぅぅぅっ……」
だが、地獄の業火の勢いではグラルガンレクスでも吸収しきれなかった。
「バカな……俺が……炎を吸収しきれないだとぉぉぉっ!?」
グラルガンレクスは地獄の業火に焼き尽くされた。
「よっしゃ!後はお前だけだ!」
ビートがジャドスレクスに向かって構える。
「ぐっ……」
だがそこにダークブライトが突如現れた。
「待ちな」
「お前は!?」
「ダークブライト……」
「おい、お前……お前じゃコイツらには勝てない。さっさと消え失せな」
「お……おめぇは?」
「お前に力を与えた奴の仲間……とでも言っておこうか」
「そ、そうか……じゃあ仲間なんだな……ならここは任せるぜ!」
ジャドスレクスは逃走。
「待て!」
ビートがジャドスレクスを追おうとするが……。
「お前達の相手は俺だ。その首貰うぞ」
ダークブライトが3人に襲い掛かる。
「うわっ!?コイツ……」
星影もダークブライトと剣を交える。
「お主……その太刀筋……やはり来人(らいと)殿でござるか?」
だが、ダークブライトは何も答えない。
「くっ……目を覚ますでござる!」
「うるせぇよ……」
ダークブライトが星影を蹴り飛ばす。
「ぐあっ!?」
「星影!?」
ビートとボイスが星影に駆け寄る。
「大丈夫か?」
「拙者の事は気にするでない……それより、ここは拙者が引き受けるでござる……お二人は奴を追うでござる」
「しかし……」
「奴を放っておくと被害が出るでござる……それに……こやつとは拙者が決着を着けるでござる」
「星影……分かった、ビート行くぞ」
ボイスが立ち上がる。
「え?でも……」
「いいから来い!」
「あ……ああ」
ボイスとビートはジャドスレクスを追う。
「させるか!」
ダークブライトが2人の前に立ちはだかる。
「それはこっちの台詞でござる!!」
星影がダークブライトを止める。
「くっ……邪魔を……」
「来人殿……目を覚ますでござる!!」
ビートとボイスはジャドスレクスを探す。
「クソッ……アイツどこ行った?」
ビートとボイスが辺りを見回す。
「居ないな……」
だが、ジャドスレクスは背後から2人に奇襲を仕掛ける。
「ぐあっ!?」
「ぐはっ!?」
「フンッ、テメェらさっきは良くもやってくれたな。今度こそ死ね……」
ジャドスレクスがビートとボイスに迫る。
だがそこに……。
「おりゃああっ!!」
グランディオーソが現れジャドスレクスを切り裂いた。
「ぐはっ!?……き……貴様は!?」
「グランディオーソ!?」
「どうして!?」
「ああ、ちょっとな。おいお前!ウチの若いのと随分遊んでくれたな……礼はたっぷりしてやるぜ!」
グランディオーソがジャドスレクスに攻撃を仕掛ける。
その頃、星影はダークブライトと激しい戦いを繰り広げていた。
「くっ……やはりその剣捌き……来人殿か……目を覚ますでござる!!」
星影はダークブライトの攻撃を振り払い反撃の一撃を喰らわせる。
「ぐっ……」
「ハァ……ハァ……どうでござる!」
「フンッ……効かんなぁ」
「くっ……ダメでござるか……」
ダークブライトは星影を蹴り飛ばす。
「ぐあっ……」
「トドメだ……その首貰うぞ……」
ダークブライトが星影に迫る。
だが、誰かがダークブライトを狙撃。
「ぐあっ!?」
「ん?」
星影が振り向くとそこには……。
ブリッランテとフォルテが居た。
「大丈夫ですか?」
「お主達は?」
「話はミューズさんから聞きました。私達も音楽の戦士です」
「そうか……では茂殿達の……」
「チッ……援軍か……流石に分が悪いな……」
ダークブライトは姿を消した。
「あっ……」
「チッ……逃げられたか……」
グランディオーソがジャドスレクスを追い詰める。
「トドメだー!!」
グランディオーソの必殺技『ロックスターマキシマム』が炸裂。
ジャドスレクスを倒した。
「ぐわぁぁぁぁっ!?」
3人は変身を解除。
「王堂さん、助かりました」
「おう、今小十郎さんの方にも裕二と琴音が向かってる。お前達、一旦戻って来い」
「え?」
そして、茂、彰、小十郎は奏での戦士団本部に集められた。
「あの……何で俺ら集められたんですか?」
茂が王堂に尋ねる。
「ああ……実は……これを見てくれ」
そう言って王堂はパソコンからある映像を茂達に見せた。
それは空にノイズの様な物が走る映像。
「何だこれ?ただの空の映像?」
「ああ、だが空にノイズの様な物が走ってるだろ?」
「これってこのパソコンの画面のノイズなんじゃ……」
「いや、違う……これは空間に歪みが生じてる証拠だ」
「空間の歪み?何それ?意味わかんないんだけど……」
「これは小十郎さんがこの世界に飛ばされて来た時の現象と似てる。恐らく小十郎さんもこの空間の歪みからこの世界に来たのだろう」
「それってつまり……また小十郎さんみたいに誰かが別の世界から来るって事ですか?」
「その可能性が高い……しかもそれは敵か味方か分からん……一応全員集まって警戒態勢を取っておいた方が良いと思ってな」
「なるほど……それで全員集められた訳か……」
「……この世界を移動する行為は拙者には良く分からんが……今までの経験上悪い予感がするでござる……」
そして、その空間の歪みは時間と共に次第に大きくなっていた。
「チッ……まだ次元の扉は開かないのか!」
スカーが苛ついていた。
「仕方ないですよ……連続で次元の移動してるし、いくらディメンションクリスタルつっても次元を移動するにはエネルギーが必要。連続で使っている以上エネルギー不足になってますから……」
「しばらくはチャージが必要か……」
「まぁ、明日には次元を移動出来るだけのエネルギーが回復するでしょう」
「仕方ないな……出発は明日だ……不老不死の薬は必ず手に入れるぞ」
この空間の歪みはスカー達が次元の移動をしようとしている物だった。
続く……。
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