名残惜しいけどこれでおしまい!

「はぁ……今回の配信だけで、色々と君に弱みを握られちゃった気がするなぁ……」


「……ま。君は優しいから、そんな事人に言いふらしたりしないって事くらい、分かってるんだけどさ」


「でも!……でもよ? 弱みを握られた事には変わりないんだからさぁ?……あーもう! 恥ずかしいなぁっ!!!」


「……って! 今度こそガチでこんな時間じゃん!! 話題無い無い言ってるうちにマジで終わっちゃうじゃん?!」


「あ、んでさ……一応ね? 一応忘れてないと思うけど、わたし様が何で君だけの限定配信してるか、分かってるよね?」


「……え、分かってるよね???」


「うわ、何か心配になって来ちゃったんですけど……覚えて無かったらぶっ潰……ゴホン! ん?……いや、普通にぶっ潰すけどさ??」


「ん……だってだって、仕方なくない? 君はわたし様のファンなんだから、分からない訳無い……よね?」


「残念ながら、わたし様が初めてネットに降り立った記念日を君だけに使ってあげるってのは出来ないけど……だって、オタク君達みーんなとお祝いするからね。……でも、この日は……今日のこの日だけは、君の為に使っていい日なんだって、私は思ってるよ」


「……だって今日は、私と君が出会った日って言っても過言じゃない……君にボイメを送っちゃったあの日から、ちょうど一年なんだもん」


「あの日君がメッセくれて、私の中ではその時から君は私のファン判定なんだけど……違わないよね? 君が私のファン第一号……だよ、ね?……あんなに『すっごく凄い』だとかべた褒めしといて、ファンになってないだなんて言ったって……そんなのどうやったって通用しないんですからねー??」


「……ん、だからね。今日は君とお祝いしたかった訳」


「あっ、今思った事当ててあげよっか?……ズバリ、『それなら配信じゃなくて直接来れば良いのに〜』だ!……当たった?」


「残念!……わたし様は君より少しばかり賢い様だねぇ……ふふーん♪」


「あくまでこれは前半戦だからさ! ここまでのは『わたし様』からの君へのプレゼントであって、『私』からのプレゼントはこの後ちゃんと用意してるんですぅー」


「賢いでしょ? 褒めてくれたって良いんだよ〜、伝わらないけど〜。……だから、『わたし様』からのプレゼントは君だけの特別配信♡……って訳」


「んで、私からのプレゼントだけど……それはまだ内緒でーす! ってな訳で、この後爆速で君ん家行くからそこんとこよろしく!! コメントオフなので残念ながら異論は一切認めませーん、てへっ♡」


「……お! ちょうどあともう少しだね! 余るのも足りないのもアレだったけど、ちょうど良いタイミングだし君ん家に行く予告もして今すぐにでも家を飛び出したい気分だし〜めちゃくちゃ丁度いいじゃん! さっすが私! わたし様!」


「でもまぁ……本当はもっともっとくだらない事でもずーっと話してたかったんだけどねぇ。名残惜しいけど……配信は終わるからこそその瞬間を楽しめるし、次の配信を楽しみに出来るってモンだからね!!」





「じゃあ特別配信に来てくれたオタク君!……いや、そこの!! また次の配信で会おうね!……来てくれないと、わたし様が許さないんだからねーっ!!!」


「……これ、君一人相手にやるのちょっと恥ずかしいなぁ……。んでも、ちゃんと次回も見てよ! わたし様の一番のファンなんだから、まずは君が楽しんでくれなきゃ意味無いもん!」


「ま、感想は後でじーっくり聞くとして……そろそろ締めなきゃねー!」


「……じゃ、オタク君達……いや、オタク君!……君の事ね! ばいはるー!! 今回の配信後も、ちゃんとママの言う事聞いていい子にしてろよー!」


「あと、面白かったらイイネと共有……は、今回は良いけど! チャ録とわたし様のSNSのフォローも忘れんな!……これ君してなかったら私泣くよ?? ま、毎日いいねくれるから、流石にしてるってのは分かってますけどね〜」



「……んじゃ、あとで……ね♡」

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