15話 出会い?

???「少しいいかしら?」


 短い茶髪の可愛らしい

 女子が話しかけて来た。


「???」


 ??「お昼をご一緒したいのだけどいいかしら。」


 ああ成程、早めに場所取りを

 しなかったのだろうか?


 「ええ、どうぞ。」


 そう言い、ハンカチを彼女の腰が下ろされる

 であろう場所に広げる。


アンナ 「私はアンナ ノルトン。 アンナでもいいし、アナと呼んでくれてもいいわよ。」


 「よろしくアンナ」


「私はユリアだ。」落ち着いてクールキャラでいこう。


 アンナ「よろしくねユリア」

 「せっかく天気がいいのだから外に出てご飯を食べようと思ったのだけど、独りぼっちは寂しくて……」


 「そうだね、たしかに。なかよくしよう。」


アンナ 「この学園は裕福なのね、服を入れてあった容器の素材も良い木を使っていたわ。

 それに資料なんか全部紙だったわ。」


 「そうだね」


 「ユリアあなた資料に目は通した?年間の行事が載っていたわよ。」


 「そうなの?何があったのか教えて欲しいな」

アンナがすこし顔を傾けて答える

 「そうね、一番近いものだと青葉交流会かしら?」

青葉?若者向けということだろうか?

「それは何かしら?」

 

そう聞くとアンナは体の横に置いていたカバンを自身の足の上に置き、中から紙を取り出した。

 

 「いろいろあるから一緒に見ましょう?」

 

 渡された資料をアンナを横に置き見てみる。

 なるほど、交流会様々な学園の団体が新しい学生をスカウトすべくアピールするという側面が強いらしい。



 「魔法に天文学、剣術などの団体もあるわね」


 ~~~~~~~~~~~~~~

 

 そうして話しているうちに休み時間は終わってしまった。


 彼女はどうやら同じクラスの子だったようだ

 きちんと覚えておこう。


 仲良くなれるといいな

 

 この学園では昼休みの後も授業がある。

 季節によって多少は変動するが冬でもある程度暗くなるまでは活動があるようだ。

 


 授業といっても基本的にガイダンスの様な話が主であった。

 先ほど紙で確認したこの学校所属の団体、また大雑把な学校の教室や設備の説明や今後の予定などの概説のみだった。


 どうやらこの学園では正式な入学をして一から学ぶ生徒の場合は一年間ほどは基礎的な学習や演習を重ねていき、それから徐々に自分の研究したいことや学びたいことについて深めていくという方式らしい。


 私が前世生きていた頃、大学や仕事に追われていたがその時が過ぎれば1日はあっという間に終わったというのに、やけに一日が長く感じる。まるで幼少の子供の頃のように嫌なほどの長さを感じる。


 帰り時というほどでもない長さの道を通り学校付属の女子寮のあるエリアへと足を進めていく。

まわりの色合いが橙色へと変わっていく時間帯だった。前世のころからこの色が好きだった。どこの国いってもこの色合いは変わらない、何か落ち着くものを感じる。


  そんなことを考えているともう自分の帰るべき扉の前へとついていた。

 ほんのりと暖かい空気が漏れている


 気のせいであろうか、フシュフシュという音が聞こえる気がする

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