第6話 日常2

外注先からの届いた請求明細のExcelにピポットテーブルで日計の金額を出して自分の会計システムの数字と合致するか確認する。

30,000円の別途費用の差異を見つけた。(何だろう。私は把握していないなぁ。川上さんにメールしとくか。)


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川上さん


お疲れ様です。

下記請求が三本物産からありました。何の費用か分かりますか?

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screenshot


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鴨田


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「鴨田さ〜ん、法務の富嶋さんからのメール、こっちで製本やれよって来てましたね笑」

尾園係長も先ほどのメールを今見たようだ。

「あ〜来てましたね。だけど法務に負担がかかるっていっても、製本して印紙貼ってお客さんに郵送するだけなのに、こっちで製本して印紙貼って法務に送って押印してもらってまた戻ってきてそれからお客さんに送って、またお客さんから返ってきたら法務に送る

って時間も郵便代も無駄って思わないんですかねぇ?費用を精算する手間もかかるし」

「お客さんとのやり取りのフォローを法務はできないっていってるけどねぇ」

「だけど、法務からしたって客には違いないじゃないですか。そのやりとりくらい自分たちでやればいいじゃないですかねぇ。全部の事業所でこんなことやって無駄だと思わないんですかねぇ?」

「みんな自分たちさえ良ければいいのよ」

「何かこう、虫メガネで覗くようなことしてないで、会社全体を見てほしいですよね」


日野工業との契約書を印刷しホッチキスでとめ、製本テープを貼る。同じものを二部作り、封筒に入れて本社法務部の宛名シールを貼り、簡易書留のスタンプを押す。封には両面テープのシールを剥がさないまま貼り付け、契約書の一部に付箋を貼りここへ印紙を貼るようメモし、佐伯さんへ渡す。

「今日郵便局行く?」

「今日は行きません、雨降ってるし」

「え、あぁ、そうなの、、、」

(はあ?雨とか関係ないでしょ!早くするよう色んな課長から言われてる件なんだけど!)

「、、じゃあ次回でいいから」


再び会計処理を進める。


「鴨田さん、これ請求書お願いします」

「あ、山河さん、これっていつまででしたっけ?」

「明日の朝イチなんで今日中でお願いします」

「わかりました」

(後回し後回しっと)


「鴨田さ〜ん、横田商事の福山さんからお電話で〜す」

「あ、はい。」

(あ〜あの件か〜)

「お電話変わりました、鴨田です」




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