第7話 日常3
「いつもお世話になっております。横田商事の福山です」
「お世話になっております」
「あの〜大変急な話しで申し訳ないんですが、太田加工の製品を本日取りに行かせてもらえないでしょうか?」
「今日ですか?今日の今日はちょっと、、まだ神田製鋼さんでもできあがってないんじゃないですかねぇ?」
「一度、神田製鋼さんに聞いてもらえないですか?急遽必要となってしまったようで、、」
「わかりました。では一度確認してみますので、メールでこの内容を送ってもらえますか?エビデンスを残さないといけませんので」
「わかりました、よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
(はぁ。また変な依頼してきた)
「尾園さ〜ん。また横田商事が何か言ってきたんですけど〜」
「またあ?」
「今日製品が欲しいって!もうそんなのの対応のお金貰ってないっていうのに〜!」
「本当ワガママすぎだよね」
「メールしてくださいって言っときました!部長とかにもエビデンス残しておかないとアレですよねぇ?今躍起になって横田商事のこと言ってるし」
(神田製鋼の迫田さん忙しいよなぁ、、一応携帯鳴らしてみるか、、)
プルル、、プルル、、プルル、、
(やっぱり出ないなぁお昼になっちゃうし、メール入れておくかなぁ。でも、今日の話だしなぁ、、会社にダメ元でかけてみるか、、)
「はい、神田製鋼です」
「わたくし、鈴木電気の鴨田と申します」
「あ、お世話になります」
「お世話になっております。お忙しいところすみませんが、迫田さんていらっしゃいます?お願いできますか?」
「あ〜、ちょっとお待ちくださいね」
「はい」
「迫田です」
「あ、お忙しいところすみません、あの〜太田加工さん向けの製品を横田商事さんが今日欲しいって言ってるんですけど、ご用意できますか?」
「今日ですか?どれくらいですか?」
「とりあえず出来ただけでいくつでもいいって言ってるんですけど、、」
「ちょっと確認してみないと分からないですけど、、」
「そうですよねぇ、、」
「まあ、とりあえず聞いてみますよ」
「すみません、ありがとうございます。よろしくお願いします、、失礼します」
「はい」
(はぁ、、横田商事は本当ルール分かってないのに言ってくるなぁ、、)
——ランチタイム休憩——
「レンジ使います?」
「ううん、私今日そうめんだから。桃華ちゃん使っていいよ」
「鈴本さん、今日も朝から佐伯さんのこと言ってましたよ!」
「何て?」
「昨日佐伯さん、生理痛で午後休にしたじゃないですか。だから、帰れる人はいいよねぇって」
「まあねぇ」
「佐伯さん、これで7月は2.5も有給休暇つかってるって、鈴本さんちゃんとカウントしてるんですよ」
「まあ、尾園さんも言ってたけどね、佐伯さんが届を出してきた!って。今月も2回も月曜日休むって!って」
「別に休むのはいいんですよ、ただやることはやってくれないとって私も思いますよ」
「だよねぇ。でも佐伯さん休んでも仕事は溜まってるとかないしねぇ。昼間暇そうにしてるのに夜遅くまでやってるのは何なんだろうって思うし。ちゃんと休む間に他の人に分かるようにしておいてくれないと困るけど、佐伯さんてそういう配慮が足らないんだよねぇ。」
「鴨田さん、美味しそうな素麺ですね。具がある」
「え?そう?具っていってもこんな大したことないけど。みんな素麺以外にもおかず出てくるでしょ?佐伯さんも今日は素麺なんだね」
「素麺は素麺だけですよ〜」
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