第4話 今朝

あなたの家まで辿り着く

その道のりは遠くて

電車をいくつも乗り継いでゆくんだ


一緒に向かうのに、娘には内緒

幼馴染にも内緒


ショッピングセンターを越えて

辿り着いた時にはなぜか、私一人


あなたがここだよと教えてくれた

私を迎えてくれた

ここがあなたの住まい?


あなたは笑ってた


夜だ

終電の時間に今からで間に合うかな

私帰らなくちゃ

もう今日は間に合わない?

今から帰る

こんな時間で間に合うわけないじゃない

ここは家からとても遠いんだから

急いで帰るよ

間に合うわけないじゃない

どうしても帰らなきゃいけない

いつまで待たせるの?

先に帰ってて


どこに行ってたの?

それは内緒なの


あなたに会いに行く夢をみたんだ




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る