第3話 写真

写真の整理をした。

元カレとの写真が積み重なるほどに出てきた。

こんな顔してただろうか?と元カレの顔を見て不思議な気持ちになった。私は、ダサい服を着て下手なギャルメイクをして、自分でも眩しいと思うほどに笑っている。若いなぁ。

今は別の彼氏がいる。


全て捨ててしまおう。


私は、もはや束というより塊となった写真を紙袋に入れてゴミ箱へ捨てた。


すると翌日、捨てたはずの紙袋がテーブルの上に戻っていた。


母の仕業以外にありえない。

私は母と二人暮らしだ。元カレの写真だけではなく、私も写っていたから戻したのだろうか?


私はその紙袋をそのまま今度は大きなゴミ箱の下へ隠して捨てた。

紙袋はもう戻ってこなかった。


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