第2話 蝶ちょ

「彼の愛は、私の想像以上なのかもしれない————」

そう、心の中で呟いた瞳は戸惑いに揺れていた。



*  *  *



どうやったら、君ともう一度逢えるのか?

どうしたら、君と確実に逢えるのか?


私が考え出した蜜のような甘い作戦に、君はきちんと吸い寄せられた———


網目を絞る。彼女を捕まえる方法は簡単なようで、それしかない。その選別こそなければ、彼女に逢うことは叶わない。彼女はすぐに網目をすり抜けてしまうのだ。そして、その網を変える理由を他の誰かに気づかれてはいけない。


私はふわりふわりとすり抜けてどこかへ行ってしまいそうな彼女を、あの手この手で誘い出し、捕獲する。そうしてようやく小さな奇跡を目にすることができるのだ。


そう、君に捨てられた訳ではないと分かってから私は作戦を、甘い作戦を、、。


本当は、君が気づかない頃から時折アピールしていた。ずっと偶然だと思っていただろう?君は。




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